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伊香保
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いかほ
ふりがな文庫
“
伊香保
(
いかほ
)” の例文
「明日香風」というのは、明日香の地を吹く風の意で、
泊瀬
(
はつせ
)
風、
佐保
(
さほ
)
風、
伊香保
(
いかほ
)
風等の例があり、上代日本語の一特色を示している。
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
見て行く中に、
印度
(
インド
)
のコブラ(
錦蛇
(
にしきへび
)
あるいは
眼鏡蛇
(
めがねへび
)
)の
玩具
(
おもちゃ
)
があったが、その構造が、上州の
伊香保
(
いかほ
)
で売っている蛇の玩具と同じである。
諸国の玩具:――浅草奥山の草分――
(新字新仮名)
/
淡島寒月
(著)
伊香保
(
いかほ
)
も箱根も山の温泉には違いないが、少々便利すぎて僕等の所謂「山」に入るかどうか、これは考えものだと思う。
可愛い山
(新字新仮名)
/
石川欣一
(著)
いざ
惠林寺
(
ゑりんじ
)
の
櫻見
(
さくらみ
)
にといふ
人
(
ひと
)
はあるまじ、
故郷
(
ふるさと
)
なればこそ
年々
(
とし/″\
)
の
夏休
(
なつやす
)
みにも、
人
(
ひと
)
は
箱根
(
はこね
)
伊香保
(
いかほ
)
ともよふし
立
(
た
)
つる
中
(
なか
)
を
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
八重申しけるはわが身かつて
伊香保
(
いかほ
)
に遊びし頃谷間の
小流
(
こながれ
)
掬
(
く
)
み取りて山道の
渇
(
かわ
)
きをいやせし
故
(
ゆえ
)
か
図
(
はか
)
らず
痢病
(
りびょう
)
に襲はれて命も
危
(
あやう
)
き目に
逢
(
あ
)
ひたる事あり。
矢はずぐさ
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
▼ もっと見る
近くは天明の初年に、上州
伊香保
(
いかほ
)
の
木樵
(
きこり
)
、海尊に伝授を受けたと称して、
下駄灸
(
げたきゅう
)
という療治を行ったことが、『
翁草
(
おきなぐさ
)
』の巻百三十五にも見えている。
山の人生
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
ここしばしの暇を得たれば、新婦とその実家よりつけられし老女の
幾
(
いく
)
を連れて四五日
前
(
ぜん
)
伊香保
(
いかほ
)
に来たりしなり。
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
負けず劣らず酷いのが、
伊香保
(
いかほ
)
を中心として
榛名
(
はるな
)
をめぐって、前橋、高崎あたりを襲うやつ。この辺のは、ガラガラゴロゴロなぞという
生易
(
なまやさ
)
しい音ではない。
雷嫌いの話
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
偖
(
さて
)
、お話も次第に申し尽し、種切れに相成りましたから、何か
好
(
よ
)
い種を買出したいと存じまして、或お方のお供を幸い
磯部
(
いそべ
)
へ参り、それから
伊香保
(
いかほ
)
の方へまわり
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
渋川から、
伊香保
(
いかほ
)
街道に添うて、道もない裏山を、
榛名
(
はるな
)
にかかった。一日、一晩で、やっと榛名を越えた。が、榛名を越えてしまうと、
直
(
す
)
ぐ其処に
大戸
(
おおど
)
の御番所があった。
入れ札
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
六月の末母につれられて
伊香保
(
いかほ
)
へ行ってみたが、汽車に乗ってもどこか気細さが感じられ、手足の運動も十分とは行かず、久しぶりで山や水を見ても、それほど楽しめなかった。
縮図
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
左手に
赤城
(
あかぎ
)
、
榛名
(
はるな
)
の山を眺め、あれが赤城の地蔵岳だの、やれあれが
伊香保
(
いかほ
)
の何々山だのと語りながら馬を進ませたが、次第に路が
嶮岨
(
けんそ
)
になって、馬が
躓
(
つま
)
ずいたり止まったりすると
本州横断 痛快徒歩旅行
(新字新仮名)
/
押川春浪
、
井沢衣水
(著)
私は鼓を抱えて、その夜の夜汽車で東京を出て
伊香保
(
いかほ
)
に来た。
あやかしの鼓
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
三月二十八日 高木
峡川
(
きょうせん
)
送別。
鶯谷
(
うぐいすだに
)
、
伊香保
(
いかほ
)
。越央子招宴。
六百句
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
伊香保
(
いかほ
)
の事を書けと云ふ命令である。
忘れられぬ印象
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
伊香保
(
いかほ
)
神社の前にまで
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
いざ
恵林寺
(
ゑりんじ
)
の桜見にといふ人はあるまじ、
故郷
(
ふるさと
)
なればこそ
年々
(
としどし
)
の夏休みにも、人は箱根
伊香保
(
いかほ
)
ともよふし立つる中を
ゆく雲
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
毅堂の江戸に還り来ったころ大沼枕山は
伊香保
(
いかほ
)
に遊びまた房州に鈴木松塘を訪い、秋に入るを
俟
(
ま
)
って家に帰った。
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
伊香保
(
いかほ
)
ろのやさかの
堰
(
ゐで
)
に
立
(
た
)
つ
虹
(
ぬじ
)
の
顕
(
あらは
)
ろまでもさ
寝
(
ね
)
をさ
寝
(
ね
)
てば 〔巻十四・三四一四〕 東歌
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
一週間ばかり私が、
伊香保
(
いかほ
)
の温泉へいっている間に、六十くらいの
下男
(
げなん
)
風の
老爺
(
ろうや
)
が来て、
麹町
(
こうじまち
)
のお
邸
(
やしき
)
から来たものだが、
若旦那
(
わかだんな
)
様が折り入ってお眼にかかりたいといっていられる。
墓が呼んでいる
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
松島は夏になると、家では多勢の抱えの取締りをお篠お
婆
(
ばあ
)
さんと小菊に
委
(
まか
)
せて
伊香保
(
いかほ
)
へ避暑に出かけることにしていた。小菊
母子姉妹
(
おやこきょうだい
)
も交替で行くこともあり、春日町のマダムも出かけた。
縮図
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
助「温泉というと
伊香保
(
いかほ
)
や何かの湯のような訳でがんすか」
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
昭和七年七月三十一日
伊香保
(
いかほ
)
に遊び、榛名湖にいたる。
五百句
(新字旧仮名)
/
高浜虚子
(著)
桟敷
形
(
がた
)
の
伊香保
(
いかほ
)
の街。
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
今歳
(
ことし
)
のなつの
避暑
(
へきしよ
)
には
伊香保
(
いかほ
)
に
行
(
ゆ
)
かんか
磯部
(
いそべ
)
にせんか、
知
(
し
)
る
人
(
ひと
)
おほからんは
佗
(
わび
)
しかるべし、
牛
(
うし
)
ながら
引入
(
ひきい
)
れる
中川
(
なかゞは
)
のやどり
手近
(
てぢか
)
くして
心安
(
こゝろやす
)
き
所
(
ところ
)
なからずやと
たま襻
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
老人は箱根から帰った後
間
(
ま
)
もなく老妻を失い、話相手におたみをつれて
伊香保
(
いかほ
)
の温泉に行くのだという。
ひかげの花
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
伊
漢検準1級
部首:⼈
6画
香
常用漢字
小4
部首:⾹
9画
保
常用漢字
小5
部首:⼈
9画
“伊香保”で始まる語句
伊香保千明