“ねい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
眠入25.6%
寐入24.4%
寝入14.6%
8.5%
6.1%
睡入6.1%
婦負4.9%
3.7%
寢入2.4%
子亥1.2%
就眠1.2%
根入1.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ほどな「れぷろぼす」のたなごころが、よく眠入ねいつたわらんべをかいのせて、星空の下から悠々と下りて来たこともおぢやると申す。
きりしとほろ上人伝 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
よいの内はピアノなど鳴している様でございましたが、九時頃私が見廻りました時には、もうよく寐入ねいっておりました。
一寸法師 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
夜明け方にちょっと目をさまして、頭をもたげ、感きわまってあたりをぐるぐる見回したが——それなりまた寝入ねいってしまった。
はつ恋 (新字新仮名) / イワン・ツルゲーネフ(著)
かく申上げ候わば、幕府へ媚付こびつき候見識と一概に罵詈ばりする人これ有るべく候えども、愚論果して朝廷のために申上げ候か、幕府へねいし候か、行末ゆくすえの所、御明鑑仰ぎ奉り候。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
山下先生に別れると、額にかかつてゐたかみをうしろへきあげて、豐富ほうふかみの毛が外にはみ出さぬ樣に丁ねい帽子ぼうしをかむり石をつてひよいと體をかしまた走り出した。
坂道 (旧字旧仮名) / 新美南吉(著)
その音におびえたのであらうか、今までは音無しく睡入ねいつて居たらしい彼の二疋の犬は、その時床の下からほの白く出て来るや否や、又いつものあの夕方の遠吠えを初めた……。
しかるに越中婦負ねい速星はやほし村大字麦島には字梠場ころばという地名がある。梠の字をコロに宛てたのである。そのコロバもまた一つの「清ら庭」であろうかと考える。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
おい/\おっかさんが眼病で、弟御おとうとごが車を挽く事はお前さんが番毎ばんごと云いなさるから、耳に胼胝たこのいる程だが、ねいさんまアお母さんはあゝやって眼病でわずらってるし
れい酒癖しゆへき何處どこみせにかたふれて寢入ねいりても仕舞しまひしものかそれなればいよいよこまりしことなりうちにてもさぞあん此家こゝへもまたどくなりなにとせんとおもほどよりつもゆきいとゞ心細こゝろぼそ燭涙しよくるゐながるゝおもて二階にかい一人ひとり取殘とりのこされし新田につたのおたか
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
十五日の朝から夕方まで子亥ねいのかなり強い風が吹いたが、日が暮れるとばったりとおさまって、それからずっと凪つづきだった。
顎十郎捕物帳:13 遠島船 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
柱の根入ねいりのあなに水をたたえているのがく見えた。
観画談 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)