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睡入
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ねい
ふりがな文庫
“
睡入
(
ねい
)” の例文
それだけの
狼狽
(
ろうばい
)
をさせるにしても快い事だと思っていた。葉子は宿直
部屋
(
べや
)
に行って、しだらなく
睡入
(
ねい
)
った当番の看護婦を呼び起こして
人力車
(
じんりきしゃ
)
を頼ました。
或る女:2(後編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
その音に
脅
(
おび
)
えたのであらうか、今までは音無しく
睡入
(
ねい
)
つて居たらしい彼の二疋の犬は、その時床の下からほの白く出て来るや否や、又いつものあの夕方の遠吠えを初めた……。
田園の憂欝:或は病める薔薇
(新字旧仮名)
/
佐藤春夫
(著)
情慾の曇が取れて心の鏡が明かになり、
睡入
(
ねい
)
ッていた
智慧
(
ちえ
)
は
俄
(
にわか
)
に眼を覚まして決然として断案を下し出す。眼に見えぬ
処
(
ところ
)
、幽妙の処で、文三は——全くとは云わず——
稍々
(
やや
)
変生
(
うまれかわ
)
ッた。
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
乳母
孃
(
ぢゃう
)
さま! これさ、
孃
(
ぢゃう
)
さま! ヂュリエットさま! ぐっすりと
睡入
(
ねい
)
ってぢゃな、
定
(
ぢゃう
)
? はて、
仔羊
(
こひつじ
)
さんえ! はて、
姫
(
ひい
)
さまえ! ま、こゝなお
寢坊
(
ねばう
)
さんえ! はて、
可憐
(
いとしぼ
)
さん! これの
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
見苦しい
非人
(
ひにん
)
小屋が、何軒となく立ち並んで居りますが、今はもうここに多い
白癩
(
びゃくらい
)
の
乞食
(
こつじき
)
たちも、私などが思いもつかない、怪しげな夢をむすびながら、ぐっすり
睡入
(
ねい
)
って
居
(
お
)
るのでございましょう。
邪宗門
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
▼ もっと見る
もう朝も遅くなつて、唱歌の授業でも始つて居るのかと、あたりを見ると、妻は未だ
睡入
(
ねい
)
つて居る。戸の隙間からも朝の光は洩れて居ない。何の物音も無い……そのオルガンの音の外には。
田園の憂欝:或は病める薔薇
(新字旧仮名)
/
佐藤春夫
(著)
彼は自分自身で、それを、未だ
睡入
(
ねい
)
らずに考へて居るやうに感じ、もう眠つて居て夢のなかで考へて居るやうにも思つた。さうしてそれが果してどちらであつたやら、後になつて見ると更に解らない。
田園の憂欝:或は病める薔薇
(新字旧仮名)
/
佐藤春夫
(著)
睡
常用漢字
中学
部首:⽬
13画
入
常用漢字
小1
部首:⼊
2画
“睡”で始まる語句
睡
睡眠
睡気
睡蓮
睡魔
睡氣
睡眠剤
睡鴎
睡遊
睡齋