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寢入
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ねい
此子の
笑顏のやうに
直接に、
眼前、かけ
出す
足を
止めたり、
狂ふ
心を
靜めたはありませぬ、
此子が
何の
氣も
無く
小豆枕をして、
兩手を
肩のそばへ
投出して
寢入つて
居る
時の
其顏といふものは
例の
酒癖何處の
店にか
醉ひ
倒れて
寢入りても
仕舞しものかそれなればいよいよ
困りしことなり
家にても
嘸お
案じ
此家へも
亦氣の
毒なり
何とせんと
思ふ
程より
積る
雪いとゞ
心細く
燭涙ながるゝ
表二階に
一人取殘されし
新田のお
高