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鴿
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はと
ふりがな文庫
“
鴿
(
はと
)” の例文
鴿
(
はと
)
の面をもてる者に蛇の心あり、美はしき果実に怖ろしき毒を含めることあり、洞に
近
(
ちかづ
)
けば
※蛇
(
げんじや
)
蟄
(
ちつ
)
し、林に入れば猛獣遊ぶ。
哀詞序
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
が、彼の
苛立
(
いらだ
)
たしさは彼にエホバの「
殿
(
みや
)
に入りてその中にをる
売買
(
うりかひ
)
する者を
殿
(
みや
)
より
逐出
(
おひだ
)
し、
兌銀者
(
りやうがへするもの
)
の
案
(
だい
)
、
鴿
(
はと
)
を
売者
(
うるもの
)
の
椅子
(
こしかけ
)
」
西方の人
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
四大盤といって
東坡肉
(
とうばにく
)
やら
海参
(
なまこ
)
やら
鴿
(
はと
)
のようなものを盛ったのが四色、四点心といってこれは
魚鳥
(
ぎょちょう
)
や豚の肉と野菜とを固めたような料理が四色
食道楽:春の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
北欧セービュルクの物語に、一僕銀白蛇の肉一片を味わうや否や、よく庭上の鶏や
鵝
(
が
)
や
鶩
(
あひる
)
や
鴿
(
はと
)
や雀が、その城間もなく落つべき由話すを聴き取ったとあり。
十二支考:04 蛇に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
その言う通りに切り開いて、二
面
(
めん
)
の琵琶の胴を作らせたが、その
面
(
おもて
)
には自然に白い
鴿
(
はと
)
があらわれていて、羽から足の爪に至るまで、
巨細
(
こさい
)
ことごとく備わっているのも不思議であった。
中国怪奇小説集:08 録異記(五代)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
▼ もっと見る
以前会館の中に住んでいた時、大きな
槐
(
えんじゅ
)
の樹の下に
鴿
(
はと
)
の毛が散り乱れていた。これはたぶん鷹に取られたのであろうが、午前小使が来て掃除をしたあとはそこに何一つ残らなかった。
兎と猫
(新字新仮名)
/
魯迅
(著)
一道の白き水烟は、
小暗
(
をぐら
)
き林木を穿ちて逆立し、その末は青き空氣の中に散じ、日光はこれに觸れて彩虹を現じ出せり。側なる
小瀑
(
カスカテルラ
)
の上なる岩窟には、一群の
鴿
(
はと
)
ありて巣を營みたり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
鴿
(
はと
)
になって
夫
(
それ
)
から星になったといわれる七人娘のプレヤディース、金牛角上のアルデバラン、五星井に
聚
(
あつま
)
って漢の高祖が天下を取って以来縁起の好い双子座のカストルとポラックスは勿論
奥秩父の山旅日記
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
南洋方面から來る貿易船は
鴿
(
はと
)
を養ひ、之を陸上との交通にも、又は陸地の搜索にも、使用いたして居たが——最近の世界大戰以來持て囃された傳書鴿の使用は、東洋が本場で、十字軍の頃に
大師の入唐
(旧字旧仮名)
/
桑原隲蔵
(著)
狐を
捕
(
と
)
るのを商業にしてゐた男が、一羽の
鴿
(
はと
)
を餌にして、古い墓の下に網を張り、自分は大きな樹の上に居ると、夜更けて狐の群がここに集つて來て、人のやうな聲を出して樹の上の男を罵つた。
春宵戯語
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
帯
(
おび
)
のなかに
金
(
きん
)
・
銀
(
ぎん
)
または
銭
(
ぜに
)
を
持
(
も
)
つな。
旅
(
たび
)
の
嚢
(
ふくろ
)
も、
二枚
(
にまい
)
の
下衣
(
したぎ
)
も、
鞋
(
くつ
)
も、
杖
(
つえ
)
も
持
(
も
)
つな。
視
(
み
)
よ、
我
(
われ
)
なんじらを
遣
(
つかわ
)
すは、
羊
(
ひつじ
)
を
豺狼
(
おおかみ
)
のなかに
入
(
い
)
るるが
如
(
ごと
)
し。この
故
(
ゆえ
)
に
蛇
(
へび
)
のごとく
慧
(
さと
)
く、
鴿
(
はと
)
のごとく
素直
(
すなお
)
なれ。
斜陽
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
わが歌は
鴿
(
はと
)
にやや似るつばさなり母ある空へ
羽搏
(
はう
)
ち帰れと
恋衣
(新字旧仮名)
/
山川登美子
、
増田雅子
、
与謝野晶子
(著)
わが
鴿
(
はと
)
よ、わが友よ、いざともに
擁
(
いだ
)
かまし。
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
鴿
(
はと
)
あり、めぐし、かたへの
水盤
(
すゐばん
)
より
春鳥集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
ま白き
鴿
(
はと
)
のひと群
公孫樹
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
穉子寺に詣り母の教えのごとく如来の前生身を授けて獣に飼い肌を
割
(
さ
)
いて
鴿
(
はと
)
を救うた事など例多く引いて
十二支考:01 虎に関する史話と伝説民俗
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
大定
(
たいてい
)
の末年のある夜、かれは一羽の
鴿
(
はと
)
を
餌
(
えさ
)
として、古い墓の下に網を張り、自分はかたわらの大樹の上に
攀
(
よ
)
じ登ってうかがっていると、夜の
二更
(
にこう
)
(午後九時—十一時)とおぼしき頃に
中国怪奇小説集:12 続夷堅志・其他(金・元)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
數千の
鴿
(
はと
)
は廣こうぢを飛びかひて、
甃石
(
いしだたみ
)
の上に
𩛰
(
あさ
)
れり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
あなかしこ、
鴿
(
はと
)
の子ら
羽
(
は
)
をあげて
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
鴿
(
はと
)
は鴿なる
環
(
わ
)
をあゆむ。
春鳥集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
仏が寺門屋下に
鴿
(
はと
)
蛇猪を画いて
貪
(
どん
)
瞋
(
しん
)
痴
(
ち
)
を表せよと教え(『根本説一切有部毘奈耶』三四)、その他蛇を
瞋恚
(
しんい
)
の標識とせる事多きは、右の擬自殺の体を見たるがその主なる一因だろう
十二支考:04 蛇に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
七羽の
鴿
(
はと
)
が窓から飛び去って、空中へ高く舞いあがった。
中国怪奇小説集:06 宣室志(唐)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
鴿
(
はと
)
のごと歌はまし、わが子らよ。
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
遠野
(
とほの
)
が
鴿
(
はと
)
の面影に
草わかば
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
その時
鴿
(
はと
)
来ってかかる骨肉間の婚媾は
宜
(
よろ
)
しからずといったところで仕方がないから
十二支考:07 猴に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
その前に三動物を画き、
鴿
(
はと
)
は多貪染、蛇は多
嗔恚
(
しんに
)
、豕は多愚痴を表わす。
十二支考:10 猪に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
鴿
漢検1級
部首:⿃
17画
“鴿”を含む語句
串放白鴿
家鴿
山鴿
霊鴿