魔法まはふ)” の例文
おのづから智慧ちゑちからそなはつて、おもてに、隱形おんぎやう陰體いんたい魔法まはふ使つかつて、人目ひとめにかくれしのびつゝ、何處いづこへかとほつてくかともおもはれた。
番茶話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
われは思ふ、末世まつせ邪宗じやしゆう切支丹きりしたんでうすの魔法まはふ
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
どれかが、黄金わうごん魔法まはふによつて、ゆき大川おほかは翡翠ひすゐるらしい。圓山川まるやまがはおもていま、こゝに、の、のんどりとなごやはらいだくちびるせて、蘆摺あしずれにみぎはひくい。
城崎を憶ふ (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
魔法まはふの国にましげのゑみして入れば
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
護身ごしんじゆつや、魔法まはふつかひのをしへにあらず、なきはゝ記念かたみなりきとぞ。はなさと温泉いでゆ夜語よがたり
婦人十一題 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
亜刺比亜アラビヤ魔法まはふたち薄笑うすわらひ
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
魔法まはふ妖術えうじゆつ五月暗さつきやみにふさはしい。……よひののホウ、ホウは、あれは、夜鷹よたかだとおもはれよ。
木菟俗見 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
なにか、うつくし魔法まはふで、みづませてしたがへさへ出来できさうに、銀鍋ぎんなべなんとなくバスケツトのうちひかりを、友染いうぜんのつゝみにうけて、そで月影つきかげうつすかとおもふ、それも、おもへばしめやかであつた。
銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
轆轤首ろくろくびさ、引窓ひきまどからねてる、見越入道みこしにふだうがくわつとく、姉様あねさまかほ莞爾につこりわらふだ、——切支丹宗門キリシタンしうもんで、魔法まはふ使つかふとふて、おしろなかころされたともへば、行方知ゆくへしれずにつたともふ。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)