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綿密
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めんみつ
ふりがな文庫
“
綿密
(
めんみつ
)” の例文
富士山
(
ふじさん
)
の
測量
(
そくりょう
)
はいまだ
綿密
(
めんみつ
)
に出来ていないごとく、大人物であればあるほど、その高さも大きさも
容易
(
ようい
)
に
凡人
(
ぼんじん
)
の見分け得るものでない。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
「まことに、
綿密
(
めんみつ
)
な御軍配、それ以上はございますまい。が、そのためにかえって、どこもかしこも、守線の薄い弱味がなくもございませぬ」
私本太平記:12 湊川帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
それから急に一つ首を
竪
(
たて
)
に振ると一つの小さい
目盛盤
(
ダイヤル
)
をとりはずし、他のものと
綿密
(
めんみつ
)
に比較研究をしているようでした。
赤耀館事件の真相
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
この山を下へ降ると大きな川がある。その川を渡ってこういう風に行くんだと
綿密
(
めんみつ
)
に教えてくれた。まずこれで二、三日行くだけの道順が分ったという訳。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
最初
(
さいしよ
)
は、たくさんの
貝殼
(
かひがら
)
は、
果
(
はた
)
して
昔
(
むかし
)
の
人
(
ひと
)
がその
肉
(
にく
)
を
食
(
く
)
つてすてたものか、どうかゞ
疑問
(
ぎもん
)
とせられたのでありましたが、ある
學者
(
がくしや
)
が
綿密
(
めんみつ
)
に
調査
(
ちようさ
)
した
結果
(
けつか
)
、すてゝあるそれらの
貝殼
(
かひがら
)
は
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
▼ もっと見る
余は「罪と罰」第一
卷
(
くわん
)
を
通讀
(
つうどく
)
すること
前後
(
ぜんご
)
二
囘
(
くわい
)
せしが、その
通讀
(
つうどく
)
の
際
(
さい
)
極
(
きは
)
めて
面白
(
おもしろ
)
しと
思
(
おも
)
ひたるは、
殺人罪
(
さつじんざい
)
の
原因
(
げんいん
)
のいかにも
綿密
(
めんみつ
)
に
精微
(
せいび
)
に
畫出
(
くわくしゆつ
)
せられたる
事
(
こと
)
なり、もし
或
(
ある
)
兇漢
(
けふかん
)
ありて
或
(
ある
)
貞婦
(
ていふ
)
を
殺
(
ころ
)
し
「罪と罰」の殺人罪
(旧字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
しかし生徒の訳読に一応耳を傾けた上、
綿密
(
めんみつ
)
に
誤
(
あやまり
)
を直したりするのは退屈しない時でさえ、かなり保吉には
面倒
(
めんどう
)
だった。彼は一時間の授業時間を三十分ばかり
過
(
すご
)
した
後
(
のち
)
、とうとう訳読を中止させた。
保吉の手帳から
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
そしてそのことの可能性やら、世人の
輿論
(
よろん
)
やら、または一朝不成功に帰した場合までの結果を、彼らしい用心ぶかさをもって
綿密
(
めんみつ
)
に考えつめていたものだった。
新書太閤記:07 第七分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
一行はなおも隧道の全体にわたって異状がないかどうかを調べるために、崩れた崖をよじのぼって、隧道の屋根にあたる山の上を
綿密
(
めんみつ
)
に
検
(
しら
)
べてゆくことになりました。
崩れる鬼影
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
第六囘
(
だいろくくわい
)
に
至
(
いた
)
りて
始
(
はじ
)
めて、
殺人
(
さつじん
)
の
大罪
(
だいざい
)
なるか
否
(
いな
)
かの
疑問
(
ぎもん
)
を
飮食店
(
いんしよくてん
)
の
談柄
(
だんぺい
)
より
引起
(
ひきおこ
)
し、
遂
(
つい
)
に
一刹那
(
いつせつな
)
を
浮
(
うか
)
び
出
(
いだ
)
さしめて、この
大學生
(
だいがくせい
)
何
(
なん
)
の
仇
(
あだ
)
もなき
高利貸
(
こうりかし
)
を
虐殺
(
ぎやくさつ
)
するに
至
(
いた
)
る。
第
(
だい
)
七
囘
(
くわい
)
は
其
(
その
)
綿密
(
めんみつ
)
なる
記事
(
きじ
)
なり。
罪と罰(内田不知庵訳)
(旧字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
しかしけっきょく、これまでにこれだけのすぐれた
綿密
(
めんみつ
)
な
境地
(
きょうち
)
を開いた学者はいなかったので、この博士論文は通過した。そのかわり、審査に一年以上を要したのであった。
金属人間
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
このふたりの
論争
(
ろんそう
)
も、
綿密
(
めんみつ
)
な
築城法
(
ちくじょうほう
)
のことから
意見
(
いけん
)
が
衝突
(
しょうとつ
)
し、
城
(
しろ
)
の
間道埋設
(
かんどうまいせつ
)
の
要点
(
ようてん
)
で、かなり
論争
(
ろんそう
)
に火花をちらし合ったが、ついに八
車
(
しゃ
)
流
(
りゅう
)
の
敗北
(
はいぼく
)
となって、
月花流
(
げっかりゅう
)
の
熊本方
(
くまもとがた
)
では
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“綿密”の意味
《名詞》
綿密(めんみつ)
細やかで細部まで行き届いていること。落ちがないこと。
(出典:Wiktionary)
綿
常用漢字
小5
部首:⽷
14画
密
常用漢字
小6
部首:⼧
11画
“綿”で始まる語句
綿
綿入
綿々
綿貫
綿衣
綿服
綿津見
綿屑
綿撒糸
綿帽子