トップ
>
米搗
>
こめつき
ふりがな文庫
“
米搗
(
こめつき
)” の例文
米搗
(
こめつき
)
の
杵
(
きね
)
が一斉に
臼
(
うす
)
の中に落ちたり上つたりするやうな具合にまでは行つてゐなかつたやうであるが、当今ではあんな風にまで発達した。
雷談義
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
唯
(
ただ
)
食物ばかりを西洋流に真似て好き品を用い、その他は
一切
(
いっさい
)
むかしの田舎士族に復古して、ソレから運動には例の
米搗
(
こめつき
)
薪割
(
まきわり
)
に身を入れて
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
それ、頼まるれば越後から
米搗
(
こめつき
)
にさえ出て来る位、分けて師の
内室
(
うちぎみ
)
が
仰
(
おお
)
せであるのに、お夏は顔の色を変えてためらった。
三枚続
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
千「あれはお箱の蓋の棧が
剥
(
と
)
れましたから、
米搗
(
こめつき
)
の
權六
(
ごんろく
)
殿へ頼みまして、
急拵
(
きゅうごしら
)
えに
竹篦
(
たけべら
)
を削って打ってくれましたの」
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
そんだがお
内儀
(
かみ
)
さん
其
(
その
)
盲目
(
めぐら
)
奇態
(
きたえ
)
で、
麥搗
(
むぎつき
)
でも
米搗
(
こめつき
)
でも
畑耕
(
はたけうねえ
)
でも
何
(
なん
)
でも
百姓仕事
(
ひやくしやうしごと
)
は
行
(
や
)
んでさ、
薄
(
うす
)
ら
明
(
あか
)
りにや
見
(
め
)
えんだなんていふんだがそんでも
奇態
(
きたえ
)
なのせどうも
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
▼ もっと見る
彦兵衛は、肉の薄い体を腰から折って、奉行のほうを額ごしに見ながら、
米搗
(
こめつき
)
ばったを繰返して答えた。
鍋島甲斐守
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
抱
(
かゝ
)
へ置しことありと云ふに大岡殿其傳吉は其方
召抱
(
めしかゝ
)
へ中平常の
行状
(
ぎやうじやう
)
委敷
(
くはしく
)
云上よとあるに此者
儀
(
ぎ
)
初
(
はじめ
)
の程は
米搗
(
こめつき
)
に召抱へし所至つて
正路
(
しやうろ
)
忠實
(
ちうじつ
)
の者故二階の
客
(
きやく
)
の
取扱
(
とりあつか
)
ひを申付此役を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
が、前者は家が乱れはせぬかといふ打算的
杞憂
(
きゆう
)
から、後者は、例の彼の
矜持
(
きょうじ
)
が、彼を逐々、何の間違ひもないうちに引きとめた。お作は、倉のみすぼらしい
米搗
(
こめつき
)
男の娘であつた。
老主の一時期
(新字旧仮名)
/
岡本かの子
(著)
彼は私がまだ五つか六つ位の時にもう七十に手が届くと云はれたその母親に養はれてゐたのですが、力だけは驚く程持つてゐますので、よく
米搗
(
こめつき
)
や山から薪を運ぶ仕事などに使はれてゐました。
白痴の母
(新字旧仮名)
/
伊藤野枝
(著)
番太郎は越前から出る者が多かったようで、それに湯屋の三助は
能登国
(
のとのくに
)
から出て来ます、
米搗
(
こめつき
)
は越後と信濃からと極って居ました、江戸ッ子の番太郎は無い中に
政談月の鏡
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
八幡様
寄
(
より
)
の米屋に、
米搗
(
こめつき
)
をしていた、
渾名
(
あだな
)
をニタリの
鮟鱇
(
あんこう
)
、鮟鱇に似たりで分かる。
式部小路
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
探
(
さが
)
しけるに吉原の
廓
(
くるわ
)
第一の
妓樓
(
ぢようろや
)
にて京町の三浦屋に
米搗
(
こめつき
)
の口有り一ヶ年給金三兩にて
住込
(
すみこみ
)
日毎
(
ひごと
)
に米を
搗
(
つく
)
を以て身の勤めとはなしにける然るに物
堅
(
がた
)
き傳吉は
鄭聲
(
ていせい
)
音曲
(
おんぎよく
)
洞房
(
どうばう
)
花燭
(
くわしよく
)
の
樂
(
たの
)
しみを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
夫
(
そ
)
れから江戸に来て世間に攘夷論が
盛
(
さかん
)
になってから居合は
罷
(
や
)
めにして、兼て腕に覚えのある
米搗
(
こめつき
)
を始めて、折々
遣
(
やっ
)
て居た所が、明治三年、大病を
煩
(
わずら
)
うて、病後何分にも
旧
(
もと
)
のようにならぬ。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
さて權六という
米搗
(
こめつき
)
が、東山家に数代伝わるところの
重宝
(
じゅうほう
)
白菊の皿を箱ぐるみ
搗摧
(
つきくだ
)
きながら、
自若
(
じじゃく
)
として居りますから、作左衞門は
太
(
ひど
)
く
憤
(
おこ
)
りまして、顔の色は変り、唇をぶる/\
顫
(
ふる
)
わし
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
指す
方
(
かた
)
もなく
便
(
たよ
)
ったのが、この耳の
疎
(
うと
)
い目腐れの
婆
(
ばば
)
の
家
(
うち
)
、この
年寄
(
としより
)
の
児
(
こ
)
は、かつて
米搗
(
こめつき
)
となって源兵衛が手に
懸
(
かか
)
って、自然お絹の世話にもなったが、不心得な、
明巣覗
(
あきすねらい
)
で上げられて、今苦役中なので
湯島詣
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
權兵衞と改め麹町六丁目米屋三左衞門方に
米搗
(
こめつき
)
に
住込
(
すみこみ
)
居
(
ゐ
)
たるを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
有「へえー、あの国にいて
米搗
(
こめつき
)
をしてえた、
滅法界
(
めっぽうかい
)
に力のある……」
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
米
常用漢字
小2
部首:⽶
6画
搗
漢検1級
部首:⼿
13画
“米搗”で始まる語句
米搗虫
米搗場
米搗杵
米搗臼