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かしょ
ふりがな文庫
“
箇所
(
かしょ
)” の例文
そればかりか、空気服をつけている者は、破損の
箇所
(
かしょ
)
を応急修理するために活動ができる。だから空気服を全員につけさせるのだ。
三十年後の世界
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
顔に何か不具な
箇所
(
かしょ
)
があるとかで、いつも黒い
覆面
(
ふくめん
)
をかぶっていて、誰にも素顔を見せたことがないという、極端に内気なお嬢さんです。
人間豹
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
渡瀬は説明を続けているうちに、だんだん一つの不安心な
箇所
(
かしょ
)
に近づいていった。その個所を突破しさえすれば問題の解決は
著
(
いちじる
)
しくはかどるのだ。
星座
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
凜々
(
りり
)
しい、澄んだ、ピンと張ったプラチナ線のような声です。明日は、マレー沖海戦だな、あれを歌いますね。でもね、明日は一
箇所
(
かしょ
)
まちがえます。
軍国歌謡集
(新字新仮名)
/
山川方夫
(著)
こぶしでたたかれた刀身は、その
箇所
(
かしょ
)
によって、ふとく細く震動して、単調なようで複雑な、複雑なようで単調の音波を、
空
(
くう
)
へむかって発するのだった。
巷説享保図絵
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
▼ もっと見る
工夫
(
こうふ
)
は、
野原
(
のはら
)
の
中
(
なか
)
に
立
(
た
)
っている、
電信柱
(
でんしんばしら
)
の
上
(
うえ
)
で
仕事
(
しごと
)
をしていました。
故障
(
こしょう
)
のある
箇所
(
かしょ
)
を
修繕
(
しゅうぜん
)
したのです。
頭をはなれた帽子
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
その
外
(
ほか
)
小
(
ちい
)
さな
戦
(
いくさ
)
は
数
(
かず
)
のしれないほどやって、
攻
(
せ
)
め
落
(
お
)
とした
城
(
しろ
)
の
数
(
かず
)
だけでも
何
(
なん
)
十
箇所
(
かしょ
)
というくらいでした。
鎮西八郎
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
八年
前
(
まえ
)
大学を卒業してから
田舎
(
いなか
)
の中学を二三
箇所
(
かしょ
)
流して歩いた末、去年の春
飄然
(
ひょうぜん
)
と東京へ戻って来た。流すとは
門附
(
かどづけ
)
に用いる言葉で飄然とは
徂徠
(
そらい
)
に
拘
(
かか
)
わらぬ意味とも取れる。
野分
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「何せよ、この図面だけでは、難解な
箇所
(
かしょ
)
も多く、実際の手がかりとするには、御困難でございましょうから、こよいのうちに、手前が要所へ解字を書きいれておきまする」
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
で、
材料
(
ざいりょう
)
の
取捨
(
しゅしゃ
)
選択
(
せんたく
)
の
責
(
せめ
)
は
当然
(
とうぜん
)
私
(
わたくし
)
が
引受
(
ひきう
)
けなければなりませんが、しかし
通信
(
つうしん
)
の
内容
(
ないよう
)
は
全然
(
ぜんぜん
)
原文
(
げんぶん
)
のままで、
私意
(
しい
)
を
加
(
くわ
)
へて
歪曲
(
わいきょく
)
せしめたような
個所
(
かしょ
)
はただの一
箇所
(
かしょ
)
もありません。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
その船はもう古いので、舳先の水切には無数の傷があったけれども、これが源太の船と衝突した跡だ、などと立証できる
箇所
(
かしょ
)
はなかった。船長もいちおう
訊問
(
じんもん
)
されたが、あたまから否定した。
青べか物語
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
というのは、それに手をつけようとして、すでに書き終った分を読みかえしてみた結果、意に満たない
箇所
(
かしょ
)
が非常に多く、そのままで稿をつづけることに全く
厭気
(
いやけ
)
がさして来たからであった。
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
と見る間に「三!」と
叫
(
さけ
)
んで小初は肉体を軽く浮び上らせ不思議な支えの力で空中の一
箇所
(
かしょ
)
でたゆたい、そこで、見る見る姿勢を逆に落しつつ
両脚
(
りょうあし
)
を
梶
(
かじ
)
のように後へ折り曲げ両手を突き出して
渾沌未分
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
「くず」と云う地名は、吉野川の沿岸
附近
(
ふきん
)
に二
箇所
(
かしょ
)
ある。
吉野葛
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
そういって三吉は地盛をした一
箇所
(
かしょ
)
に鋭い指を向けた。ああ、一体そこにはどんなに驚くべき事件の正体が暴露していたろうか。
地中魔
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
どこか
隙見
(
すきみ
)
でもする
箇所
(
かしょ
)
はないかとさがしたり、そこを立ち去りかねていたが、いつまでそんなことをしていても仕方がないと
諦
(
あきら
)
めて、通りすがりの自動車を呼びとめた。
人間豹
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
そして、手をあげて、すこし離れた
箇所
(
かしょ
)
を指さした。そこには、風雨にさらされて字の読めなくなった禁札が建っていた。御門内にてとんぼ
獲
(
と
)
ることならんぞよ、と大きく書かれてあった。
巷説享保図絵
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
第一から第三まで、三人の若い婦人の射殺は巧妙に
遂
(
と
)
げられました。三人の射たれた
箇所
(
かしょ
)
は、完全に一致しています。貴方は
弾丸
(
たま
)
の飛来した方向を計算で出されたようですね。
省線電車の射撃手
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
故障の
箇所
(
かしょ
)
はどこだろうかと、千ちゃんは座席から立ちあがってはしごで下へおり、テレビジョン装置をしらべてみた。しかしアイコノスコープも
発振器
(
はっしんき
)
もどこもわるくなさそうである。
宇宙の迷子
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
しかし奴さん、うまい工合に傷の
箇所
(
かしょ
)
に、血どめのガーゼ——ガーゼじゃないが、きれを
突込
(
つっこ
)
んで、器用にその上を巻いてある。奴さんにとっては、これはうちの頭目以上の幸運だったんだ
少年探偵長
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
“箇所”の意味
《名詞》
箇所(かしょ)
物事がある場所や部分。
(出典:Wiktionary)
箇
常用漢字
中学
部首:⽵
14画
所
常用漢字
小3
部首:⼾
8画
“箇”で始まる語句
箇
箇様
箇条
箇月
箇処
箇々
箇人
箇樣
箇程
箇条書