トップ
>
瞬
>
またゝき
ふりがな文庫
“
瞬
(
またゝき
)” の例文
本尊
(
ほんぞん
)
は、まだ
瞬
(
またゝき
)
もしなかつた。——
其
(
そ
)
の
内
(
うち
)
に、
右
(
みぎ
)
の
音
(
おと
)
が、
壁
(
かべ
)
でも
攀
(
よ
)
ぢるか、
這上
(
はひあが
)
つたらしく
思
(
おも
)
ふと、
寢臺
(
ねだい
)
の
脚
(
あし
)
の
片隅
(
かたすみ
)
に
羽目
(
はめ
)
の
破
(
やぶ
)
れた
處
(
ところ
)
がある。
人魚の祠
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
豈
千年
(
ちとせ
)
に亙らむや、しかも千年を永劫に較ぶればその間の短きこと一の
瞬
(
またゝき
)
をいとおそくめぐる天に較ぶるより甚し 一〇六—
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
「ねえ貴方」と照ちやんは
瞬
(
またゝき
)
し乍ら春三郎を見た。春三郎は默つた儘で笑顏を作つて照ちやんに答へた。
続俳諧師:――文太郎の死――
(旧字旧仮名)
/
高浜虚子
(著)
そこには
煤
(
すゝ
)
けた聖者の像の前に
点
(
とも
)
してある、小さい常燈明が、さも意味ありげに
瞬
(
またゝき
)
をしてゐる。
駆落
(新字旧仮名)
/
ライネル・マリア・リルケ
(著)
三千代
(
みちよ
)
は
顔
(
かほ
)
を
上
(
あ
)
げた。代助は、
突然
(
とつぜん
)
例の
眼
(
め
)
を
認
(
みと
)
めて、思はず
瞬
(
またゝき
)
を一つした。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
月清く波靜なる夜半に、獨り舟中にあるときは、ともすれば艫を搖す手のおのづから休み、澄み渡りて底深く
生
(
お
)
ふる藻のゆらめくさへ見ゆる水にきと目を
注
(
つ
)
けて、
瞬
(
またゝき
)
もせず
打目守
(
うちまも
)
ることあり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
お
姫様
(
ひいさま
)
、それ/\、
星
(
ほし
)
が
一
(
ひと
)
つで、
梅
(
うめ
)
が
五
(
ご
)
ぢや。
瞬
(
またゝき
)
する
間
(
ま
)
に、
十度
(
とたび
)
も
目
(
め
)
が
出
(
で
)
る。
早
(
はや
)
く、もし、
其
(
それ
)
で
勝負
(
しようぶ
)
を
着
(
つ
)
けさつせえまし。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
臘
(
らふ
)
に
白粉
(
おしろい
)
した、
殆
(
ほとん
)
ど
血
(
ち
)
の
色
(
いろ
)
のない
顔
(
かほ
)
を
真向
(
まむき
)
に、ぱつちりとした
二重瞼
(
ふたへまぶた
)
の
黒目勝
(
くろめがち
)
なのを
一杯
(
いつぱい
)
に
睜
(
みひら
)
いて、
瞬
(
またゝき
)
もしないまで。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
今
(
いま
)
も
目
(
め
)
は
塞
(
ふさ
)
がず、
例
(
れい
)
の
眸
(
みは
)
つて、
些
(
さ
)
の
顰
(
ひそ
)
むべき
悩
(
なや
)
みも
無
(
な
)
げに、
額
(
ひたひ
)
に
毛
(
け
)
ばかりの
筋
(
すぢ
)
も
刻
(
きざ
)
まず、
美
(
うつく
)
しう
優
(
やさし
)
い
眉
(
まゆ
)
の
展
(
の
)
びたまゝ、
瞬
(
またゝき
)
もしないで、
其
(
そ
)
のまゝ
見据
(
みす
)
えた。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
私
(
わたし
)
の
目
(
め
)
か
眩
(
くら
)
んだんでせうか、
婦
(
をんな
)
は
瞬
(
またゝき
)
をしません。
人魚の祠
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“瞬”の意味
《名詞》
(めまぜ、めまじ)目配せ。
(めまじろぎ)瞬き。
(出典:Wiktionary)
瞬
常用漢字
中学
部首:⽬
18画
“瞬”を含む語句
瞬間
一瞬
瞬時
目瞬
一瞬時
一瞬間
数瞬
屡瞬
電瞬
眼瞬
転瞬
瞬刻
瞬転
三十七年如一瞬
転瞬倏忽
瞬隙
瞬間瞬間
瞬間的
瞬間前
二三度瞬
...