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戮
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りく
ふりがな文庫
“
戮
(
りく
)” の例文
ことに、
己
(
おのれ
)
の家族が
戮
(
りく
)
せられてふたたび漢に戻る気持を失ってからは、いっそうこの「漢節を持した牧羊者」との面接を避けたかった。
李陵
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
実に正義之人
者
(
は
)
国之元気に御座候間、一人に
而
(
て
)
も
戮
(
りく
)
せられ候へば、自ら元気を
戕
(
そこなひ
)
候。自ら元気を戕候へ
者
(
ば
)
、性命も
随而
(
したがつて
)
滅絶仕候。
津下四郎左衛門
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
季弟
(
きてい
)
孝友
(
こうゆう
)
また
逮
(
とら
)
えられて
将
(
まさ
)
に
戮
(
りく
)
せられんとす。孝孺之を目して
涙
(
なんだ
)
下りければ、
流石
(
さすが
)
は正学の弟なりけり
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
漢
(
かん
)
の
高祖
(
こうそ
)
が
丁公
(
ていこう
)
を
戮
(
りく
)
し、
清
(
しん
)
の
康煕
(
こうき
)
帝が
明
(
みん
)
末の
遺臣
(
いしん
)
を
擯斥
(
ひんせき
)
し、日本にては
織田信長
(
おだのぶなが
)
が
武田勝頼
(
たけだかつより
)
の
奸臣
(
かんしん
)
、すなわちその主人を織田に売らんとしたる
小山田義国
(
おやまだよしくに
)
の
輩
(
はい
)
を
誅
(
ちゅう
)
し
瘠我慢の説:02 瘠我慢の説
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
さほど
大事
(
だいじ
)
なものならば、日に千人の
小賊
(
しょうぞく
)
を
戮
(
りく
)
して、
満圃
(
まんぽ
)
の草花を彼らの
屍
(
しかばね
)
に
培養
(
つちか
)
うがよかろう。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
あるいは宗教革命の前に出でて革新主義をとり、ために身
戮
(
りく
)
せられて名の伝わらざるものあり。
迷信と宗教
(新字新仮名)
/
井上円了
(著)
廼
(
すなは
)
ち
關其思
(
くわんきし
)
を
戮
(
りく
)
して
曰
(
いは
)
く、「
胡
(
こ
)
は
(一〇三)
兄弟
(
けいてい
)
の
國
(
くに
)
也
(
なり
)
、
子
(
し
)
之
(
これ
)
を
伐
(
う
)
てと
言
(
い
)
ふは
何
(
なん
)
ぞや」と。
胡君
(
こくん
)
之
(
これ
)
を
聞
(
き
)
いて、
鄭
(
てい
)
を
以
(
もつ
)
て
己
(
おのれ
)
に
親
(
した
)
しむと
爲
(
な
)
して、
鄭
(
てい
)
に
備
(
そな
)
へず。
鄭人
(
ていひと
)
胡
(
こ
)
を
襲
(
おそ
)
うて
之
(
これ
)
を
取
(
と
)
れり。
国訳史記列伝:03 老荘申韓列伝第三
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
信幸、石田に与せば必ず敗けるべし、その時党与の人々必ず
戮
(
りく
)
を受けん。我々父と弟との危きを助けて家の滅びざらんことを計るべしと。幸村曰く、西軍敗れなば父も我も戦場の土とならん。
真田幸村
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
しかし結局それは、
胡
(
こ
)
に
降
(
くだ
)
ったときの
己
(
おのれ
)
の志が
那辺
(
なへん
)
にあったかということ。その志を行なう前に故国の一族が
戮
(
りく
)
せられて、もはや帰るに由なくなった事情とに尽きる。
李陵
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
と吟じて
戮
(
りく
)
せられぬ。母族
林彦清
(
りんげんせい
)
等
(
ら
)
、妻族
鄭原吉
(
ていげんきつ
)
等
(
ら
)
九族既に戮せられて、門生等まで、
方氏
(
ほうし
)
の族として罪なわれ、
坐死
(
ざし
)
する者およそ八百七十三人、
遠謫
(
えんたく
)
配流
(
はいる
)
さるゝもの数う可からず。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
(一〇四)
此
(
この
)
二
説
(
せつ
)
は
其知
(
そのち
)
皆
(
みな
)
當
(
あた
)
れり。
然
(
しか
)
れども
甚
(
はなはだ
)
しき
者
(
もの
)
は
戮
(
りく
)
せられ、
(一〇五)
薄
(
うす
)
き
者
(
もの
)
は
疑
(
うたが
)
はる。
知
(
ち
)
の
難
(
かた
)
きに
非
(
あら
)
ざる
也
(
なり
)
。
(一〇六)
知
(
ち
)
に
處
(
しよ
)
する
則
(
すなは
)
ち
難
(
かた
)
きなり。
昔
(
むかし
)
、
彌子瑕
(
びしか
)
、
衞君
(
ゑいくん
)
に
愛
(
あい
)
せらる。
国訳史記列伝:03 老荘申韓列伝第三
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
全軍の
車輛
(
しゃりょう
)
について一々調べたところ、同様にしてひそんでいた十数人の女が捜し出された。往年関東の群盗が一時に
戮
(
りく
)
に
遇
(
あ
)
ったとき、その妻子等が
逐
(
お
)
われて西辺に
遷
(
うつ
)
り住んだ。
李陵
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
夭
(
よう
)
せしめ、夫を殺し、主君を
弑
(
しい
)
し、子を
戮
(
りく
)
し、二卿を
奔
(
はし
)
らしめ、陳国を
妖氛録
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
戮
漢検1級
部首:⼽
15画
“戮”を含む語句
殺戮
誅戮
戮力
殺戮者
刑戮
大殺戮
協戮
市戮
掃滅殺戮
構陥讒戮
殺戮戦
被戮