トップ
>
實家
>
さと
ふりがな文庫
“
實家
(
さと
)” の例文
新字:
実家
千代松の家は長谷川組で、お安の
實家
(
さと
)
は御家人の筆頭であつたから、この縁は不釣合と、人々に評判されてゐた。
天満宮
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
富貴
(
ふうき
)
には
寄
(
よ
)
る
親類顏
(
しんるゐがほ
)
幾代先
(
いくだいさ
)
きの
誰樣
(
たれさま
)
に
何
(
なに
)
の
縁故
(
えんこ
)
ありとかなしとか
猫
(
ねこ
)
の
子
(
こ
)
の
貰
(
もら
)
ひ
主
(
ぬし
)
までが
實家
(
さと
)
あしらひのえせ
追從
(
つゐしよう
)
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
お父さまはお母さまと一つしよに、Y町のお
實家
(
さと
)
に詫びに行らして嫂さまと敏雄とを連れ戻したのです。迚も敏雄とお嫂さまを離すことは出來ません。離すことは慘酷です。
業苦
(旧字旧仮名)
/
嘉村礒多
(著)
そして無理算段をしては、細君を遠い郷里の
實家
(
さと
)
へ金策に
發
(
た
)
たしてやつたのであつた。……
子をつれて
(旧字旧仮名)
/
葛西善蔵
(著)
大阪へも汽車で行つたし、讚岐の母の
實家
(
さと
)
へも船で行つたことがある。まだ汽車なんか不完全な時で、姫路で乘り換へるのに、發車間際になつて切符を賣るんだから大混雜だつた。
母と子
(旧字旧仮名)
/
正宗白鳥
(著)
▼ もっと見る
實家
(
さと
)
の、
母親
(
はゝおや
)
、
※
(
あね
)
なんぞが、
交
(
かは
)
る/″\
附
(
つ
)
いて
居
(
ゐ
)
てくれます
他
(
ほか
)
に、
其
(
そ
)
の
扉
(
ひらき
)
ばかり
瞻
(
みつ
)
めましたのは、
人懷
(
ひとなつ
)
かしいばかりではないのです……
續
(
つゞ
)
いて
二人
(
ふたり
)
、
三人
(
さんにん
)
まで
一時
(
いちどき
)
に
入
(
はひ
)
つて
來
(
く
)
れば、
屹
(
きつ
)
と
其
(
それ
)
が
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
お
袋
(
ふくろ
)
は
田舍
(
いなか
)
へ
嫁入
(
よめい
)
つた
姉
(
あね
)
の
處
(
ところ
)
に
引取
(
ひきと
)
つて
貰
(
もら
)
ひまするし、
女房
(
にようぼ
)
は
子
(
こ
)
をつけて
實家
(
さと
)
へ
戻
(
もど
)
したまゝ
音信不通
(
いんしんふつう
)
、
女
(
をんな
)
の
子
(
こ
)
ではあり
惜
(
を
)
しいとも
何
(
なん
)
とも
思
(
おも
)
ひはしませぬけれど
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
其の頃は京子の
實家
(
さと
)
も全盛で、河から河へ廣い地面を貫いた網島の邸に贅澤をしてゐた。たま/\道臣が其の邸へ行つても、出入りの
骨董屋
(
こつとうや
)
以上の待遇は受けられなかつた。
天満宮
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
家も稼業もそつち除けに箸一本もたぬやうに成つたは
一昨々年
(
さきをとゝし
)
、お袋は田舍へ嫁入つた姉の處に引取つて貰ひまするし、女房は子をつけて
實家
(
さと
)
へ戻したまゝ
音信
(
いんしん
)
不通
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
山や田地を
殖
(
ふ
)
やしたので、今では村一二の物持ちになつて、家柄なぞといふものの光のだん/\薄くなるとともに、
鷹揚
(
おうやう
)
な好人物の主人を
有
(
も
)
つたお安の
實家
(
さと
)
が、村に唯一つの
瓦葺
(
かはらぶ
)
きの大きな家と
天満宮
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
寧そ賃仕事してもお傍で暮した方が餘つぽど快よう御座いますと言ひ出すに、馬鹿、馬鹿、其樣な事を假にも言ふてはならぬ、嫁に行つた身が
實家
(
さと
)
の親の貢をするなどゝ思ひも寄らぬこと
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
寧
(
いつ
)
そ
賃仕事
(
ちんしごと
)
してもお
傍
(
そば
)
で
暮
(
くら
)
した
方
(
はう
)
が
餘
(
よ
)
つぽど
快
(
こゝろ
)
よう
御座
(
ござ
)
いますと
言
(
い
)
ひ
出
(
だ
)
すに、
馬鹿
(
ばか
)
、
馬鹿
(
ばか
)
、
其樣
(
そのやう
)
な
事
(
こと
)
を
假
(
かり
)
にも
言
(
い
)
ふてはならぬ、
嫁
(
よめ
)
に
行
(
い
)
つた
身
(
み
)
が
實家
(
さと
)
の
親
(
おや
)
の
貢
(
みつぎ
)
をするなどゝ
思
(
おも
)
ひも
寄
(
よ
)
らぬこと
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
物音
(
ものおと
)
を
聞
(
きゝ
)
つけて
璧隣
(
かべどなり
)
の
小學教員
(
せうがくけふいん
)
の
妻
(
つま
)
、いそがはしく
表
(
おもて
)
より
廻
(
まわ
)
り
來
(
き
)
て、お
歸
(
かへ
)
りに
成
(
なり
)
ましたか、
御新造
(
ごしんぞ
)
は
先刻
(
さきほど
)
、三
時
(
じ
)
過
(
す
)
ぎでも
御座
(
ござ
)
りましたろか、お
實家
(
さと
)
からのお
迎
(
むか
)
ひとて
奇麗
(
きれい
)
な
車
(
くるま
)
が
見
(
み
)
えましたに
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
實
部首:⼧
14画
家
常用漢字
小2
部首:⼧
10画
“實家”で始まる語句
實家方