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奇異
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きい
ふりがな文庫
“
奇異
(
きい
)” の例文
はたして、伊那丸の
主従
(
しゅじゅう
)
は、
捕
(
と
)
らえられもせぬじぶんたちが、きょう
刑場
(
けいじょう
)
で
斬
(
き
)
られるといううわさを聞いて、
奇異
(
きい
)
な感じに
誘惑
(
ゆうわく
)
された。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
盖
(
けだし
)
一由旬
(
いちゆじゆん
)
は
異国
(
いこく
)
の四十里なり、十二
由旬
(
ゆじゆん
)
は日本道六十六里なり。一尺六寸の玉六十六里四方を照すは
奇異
(
きい
)
といふべし。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
大きな
硝子
(
ガラス
)
ばりの窓を通して、眼下にひらける広々とした
雄大
(
ゆうだい
)
なる
奇異
(
きい
)
な風景! それは、あたかも
那須高原
(
なすこうげん
)
に立って
大平原
(
だいへいげん
)
を見下ろしたのに似ていたが
海底都市
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
無意
(
むい
)
無心
(
むしん
)
なる
幼童
(
えうどう
)
は
天使
(
てんし
)
なりとかや。げにもさきに
童謠
(
どうえう
)
ありてより(
應
(
おう
)
)の
來
(
きた
)
るに
一月
(
ひとつき
)
を
措
(
お
)
かざりし。
然
(
しか
)
るに
今
(
いま
)
は
此歌
(
このうた
)
稀々
(
まれ/\
)
になりて、
更
(
さら
)
にまた
奇異
(
きい
)
なる
謠
(
うた
)
は
蛇くひ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
彼の碧い眼はその東洋語の
奇異
(
きい
)
な文法からともすれば離れて、茫然とあたりを見𢌞し、時々はお仲間の私達の上を氣味が惡い程凝視してゐることが多かつた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
▼ もっと見る
万里
(
ばんり
)
の
異域
(
いいき
)
に
同胞
(
どうほう
)
の白骨を見ようとは、富士男にとってあまりに
奇異
(
きい
)
であり
感慨
(
かんがい
)
深きことがらであった。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
棄たるは則ち私しなり
其事情
(
そのことがら
)
は
云々
(
しか/″\
)
斯樣々々
(
かやう/\
)
の
貧苦
(
ひんく
)
に
迫
(
せま
)
り
現在
(
げんざい
)
我が子を棄たりと我が身の罪をも
打忘
(
うちわす
)
れて
懺悔
(
ざんげ
)
なすにより和尚も
奇異
(
きい
)
の
事
(
こと
)
に思ひ夫より別して吉兵衞を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
忠臣という言葉は少し
奇異
(
きい
)
に用いられたが、この人にしてはごもっともであった。実際この主人の忠臣であるに疑いない。しかし主人の耳にも
浄瑠璃
(
じょうるり
)
なんどに出る忠臣という語に連関して聞えたか
鵞鳥
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
これを聞いた友人は
奇異
(
きい
)
の思いをなし、青年に
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
人々に確かに
奇異
(
きい
)
な感じを
与
(
あた
)
えた。
弟子
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
匍
(
は
)
ひよりし毛虫の
奇異
(
きい
)
なる緑にも
東京景物詩及其他
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
盖
(
けだし
)
一由旬
(
いちゆじゆん
)
は
異国
(
いこく
)
の四十里なり、十二
由旬
(
ゆじゆん
)
は日本道六十六里なり。一尺六寸の玉六十六里四方を照すは
奇異
(
きい
)
といふべし。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
「
地底
(
ちてい
)
」へ下りてゆく間に、一行は始めて月の世界の生物の話を聞くことができて、
奇異
(
きい
)
の
想
(
おも
)
いにうたれた。
月世界探険記
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
考へつゞけてその後は眠つたのか眠らないのか分らないが、兎に角私は變な
呟
(
つぶや
)
きを聞いてはつと眼をみひらいた。
奇異
(
きい
)
な陰氣なその
呟
(
つぶや
)
きは私の直ぐ眞上に聞えたやうだ。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
仁智
(
じんち
)
明斷
(
めいだん
)
の大岡殿も久八が
助命
(
じよめい
)
の儀を甲州屋吉兵衞
俄
(
には
)
かに願ひ出たるは如何
成
(
なる
)
事情
(
ことがら
)
有ての儀やと
勘考
(
かんかう
)
せられし處今吉兵衞が
長々
(
なが/\
)
しき申立を
奇異
(
きい
)
のことに思はれしが
再度
(
ふたゝび
)
熟考
(
じゆくかう
)
あるに久八が千太郎を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
熊はいでずして一山の
破隙
(
われめ
)
こゝかしこより
烟
(
けふり
)
をいだして
雲
(
くも
)
の
起
(
おこる
)
が
如
(
ごと
)
くなりければ、
奇異
(
きい
)
のおもひをなし熊を
狩
(
から
)
ずして
空
(
むな
)
しく立かへりしと清水村の
農夫
(
のうふ
)
が
語
(
かた
)
りぬ。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
處が、とう/\一つの聲がその
奇異
(
きい
)
な靜寂を破つた、その聲は私には手に取るやうに聞えた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
これは一部の人に大変
奇異
(
きい
)
な思いをいだかせた。何故ならば、どうしてチェリーのように
脆弱
(
かよわ
)
い女性が、あの重い砲丸を金青年の肩の上に
擲
(
な
)
げつけることが出来たろうかという疑問が第一。
ゴールデン・バット事件
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
○さてあけの日、七兵衛
源教
(
げんけう
)
を
伴
(
ともな
)
ひて家に
皈
(
かへ
)
り、
四隣
(
あたり
)
の人をあつめてお菊が幽霊の事をかたりければ、
源教
(
げんけう
)
懐
(
ふところ
)
よりかの髪の毛をとりいだして見すれば人々
奇異
(
きい
)
のおもひをなしぬ。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
この
奇異
(
きい
)
な怪物の正体は一体なんであろう。
海底大陸
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
およそ竜燈といふものおほかたは春夏秋なり。諸国にある㕝諸書にしるしたるを見るに、いづれもおなじさまにて海よりも
出
(
いで
)
、山よりもくだる。毎年其日其
刻限
(
こくげん
)
、定りある事甚
奇異
(
きい
)
なり。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
奇異
(
きい
)
の患者
脳の中の麗人
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
奇
常用漢字
中学
部首:⼤
8画
異
常用漢字
小6
部首:⽥
11画
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奇異雑談集
奇異像