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勘弁
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かんべん
ふりがな文庫
“
勘弁
(
かんべん
)” の例文
……よし、もう
勘弁
(
かんべん
)
がならないぞオ。あたしこれから行ってひと談判してくるよ。さ、ナポレオン、もう一度学校へゆくのよ
ノンシャラン道中記:06 乱視の奈翁 ――アルル牛角力の巻――
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
「来年は一つりっぱにつくってみますから、どうか今年はこれで
勘弁
(
かんべん
)
していただきたい。」誰もみんなそんなことを言った。
田舎教師
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
「ああ! どうぞ
勘弁
(
かんべん
)
して
下
(
くだ
)
さい!」と
男
(
おとこ
)
が
答
(
こた
)
えた。「
好
(
す
)
き
好
(
この
)
んで
致
(
いた
)
した
訳
(
わけ
)
ではございません。
全
(
まった
)
くせっぱつまって
余儀
(
よぎ
)
なく
致
(
いた
)
しましたのです。 ...
ラプンツェル
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
「
勘弁
(
かんべん
)
して
下
(
く
)
らつせえ。うゝとも、すうとも
返答
(
へんたふ
)
打
(
う
)
つ
術
(
すべ
)
もねえだ…
私
(
わし
)
、
先生
(
せんせい
)
と
言
(
い
)
はれるは、
臍
(
ほぞ
)
の
緒
(
を
)
切
(
き
)
つては
最初
(
はじめて
)
だでね。」
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「和尚さま、どうぞ
勘弁
(
かんべん
)
してくださいませ。わたしは死にたくありません、どうぞどうぞ、生命をお助けくださいませ」
死体蝋燭
(新字新仮名)
/
小酒井不木
(著)
▼ もっと見る
「
勘弁
(
かんべん
)
はいいが、——
丁度
(
ちょうど
)
いい
所
(
ところ
)
でおめえに
遭
(
あ
)
った。ちっとばかり
訊
(
き
)
きてえことがあるから、つきあってくんねえ」
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
「まあ、そんな
乱暴
(
らんぼう
)
なまねをしないで
下
(
くだ
)
さい。つい
雲
(
くも
)
を
踏
(
ふ
)
みはずして
落
(
お
)
ちてきただけで、
何
(
なに
)
もあだをするのではありませんから、どうぞ
勘弁
(
かんべん
)
して
下
(
くだ
)
さい。」
雷のさずけもの
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
「お婆さんが、そう言うのなら、
勘弁
(
かんべん
)
してやろう。もう一度、こんなことをすると、承知をしないぞ。」
納豆合戦
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
「いや、機嫌を悪くしたら、
勘弁
(
かんべん
)
したまえ。なあに、さっき珠子さんの後姿を見つけたもんだから……」
大脳手術
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「それだから喧嘩になるんじゃないか? 一体お前が
年嵩
(
としかさ
)
な癖に
勘弁
(
かんべん
)
してやらないのが悪いんです。」
お律と子等と
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
とても
賑
(
にぎ
)
やかな、ビックリすることばかりある町へはゆかれませんから、こればかりは
勘弁
(
かんべん
)
して下さい
豚吉とヒョロ子
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
三鳥山人
(著)
善ニョムさんは、もう
勘弁
(
かんべん
)
出来なかった。麦の芽達は、無惨に踏みちぎられて、悲鳴をあげてるではないか。善ニョムさんは、天秤棒をふりあげて、涙声で怒鳴った。
麦の芽
(新字新仮名)
/
徳永直
(著)
二郎のような向う見ずに云って聞かせる事を、ついお貞さん見たいな
優
(
やさ
)
しい娘さんに云っちまったんだ。全くの間違だ。
勘弁
(
かんべん
)
してくれたまえ。今夜は
御馳走
(
ごちそう
)
があるかね。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「かしら、文ちゃんを
折檻
(
せっかん
)
するのはよしたらどうです。
目出度
(
めでた
)
い日だ。
勘弁
(
かんべん
)
しておやりなさい」
魔術師
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
「君のところへ
呼
(
よ
)
びに行きはしなかったかネ。もしそうだったら
勘弁
(
かんべん
)
してくれたまえ。」
鵞鳥
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
「まあまあ静まってくれ、この男は決して悪者ではないから
勘弁
(
かんべん
)
してやってくれ」
大菩薩峠:07 東海道の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「御新造さま。済まないことをいたしました。どうか、
勘弁
(
かんべん
)
して下さいまし」
旗岡巡査
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「それだけは
勘弁
(
かんべん
)
して下さい」と彼女はややあって細い声で言った。
或る探訪記者の話
(新字新仮名)
/
平林初之輔
(著)
「何うしたものだろう? 君の
勘弁
(
かんべん
)
を借りたい」
ガラマサどん
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
「姐御、そいつあ一つ
勘弁
(
かんべん
)
願いてえ」
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
『
俺
(
わし
)
が
悪
(
わる
)
かった、
勘弁
(
かんべん
)
してくれ。』
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
「まあその辺で
勘弁
(
かんべん
)
してくれたまえ。俺のロケットの電池は、電圧がウンと下ってきたのだ。すこし倹約しないと、地球へ帰りつくまで
保
(
も
)
たないかもしれないからネ」
地球盗難
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
自分は
儲
(
もう
)
ける事ばかりを目的に働く人間じゃないとか、儲けさえすりゃどこがいいんだとか、何とかかとか
理窟
(
りくつ
)
を
捏
(
こ
)
ねて、出来るだけ自己を主張しなければ
勘弁
(
かんべん
)
しないところを
坑夫
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
だが、あなたが、あんまり私の話を避けよう避けようとするものだから、そしてあんな
嬌態
(
きょうたい
)
でごまかそうとするものだから、僕もつい興奮してしまったのですよ。
勘弁
(
かんべん
)
して下さいね。
陰獣
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
どうぞ
勘弁
(
かんべん
)
しておくんなさい。あやまっても
追付
(
おっつ
)
くめえけんど……
難船小僧
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
僕はあの人物を知らなかったので君に大変失敬した
勘弁
(
かんべん
)
したまえと長々しい謝罪をした。
坊っちゃん
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「だッ黙ってるな。いよいよもう、
勘弁
(
かんべん
)
ならねえ、こッ
此
(
こ
)
の野郎ッ」
間諜座事件
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「イヤ、つい
粗相
(
そそう
)
をしました。
勘弁
(
かんべん
)
して下さい」
吸血鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
「君の親切を
無
(
む
)
にしては気の毒だが僕は転地なんか、したくないんだから
勘弁
(
かんべん
)
してくれ」
野分
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「……河村さん。もうその辺で
勘弁
(
かんべん
)
してやったらどうですか」
地球盗難
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
どうかそれだけは
勘弁
(
かんべん
)
して下さい
湖畔亭事件
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
「それはもう
勘弁
(
かんべん
)
してやれ」
崩れる鬼影
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
“勘弁”の意味
《名詞》
勘弁(かんべん)
他人の過ちや要求などを許すこと。堪忍。赦免。容赦。
(古)物事を十分に考えること。
(古)やりくりが得意なこと。計算に明るいこと。
(出典:Wiktionary)
勘
常用漢字
中学
部首:⼒
11画
弁
常用漢字
小5
部首:⼶
5画
“勘弁”で始まる語句
勘弁勘次