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八十
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やそ
ふりがな文庫
“
八十
(
やそ
)” の例文
今一葉には「
八十
(
やそ
)
になりけるとしのはじめに」と端書して「今朝ぞ見る八十のちまたの門の松」と書し、下に「壽松」と署してある。
寿阿弥の手紙
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
即ち、一首の声調が如何にもごつごつしていて、「もののふの
八十
(
やそ
)
うぢがはの
網代木
(
あじろぎ
)
に」というような
伸々
(
のびのび
)
した調子には行かない。
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
八十
(
やそ
)
の
湊
(
みなと
)
といふのは、ひょっとすると、
土地
(
とち
)
の
名前
(
なまへ
)
で、
今
(
いま
)
の
野洲川
(
やすかは
)
の
川口
(
かはぐち
)
をいつたのかも
知
(
し
)
れません。さうすると、
歌
(
うた
)
の
意味
(
いみ
)
が、しぜん
變
(
かは
)
つて
來
(
き
)
ます。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
代々伊予松山藩の士で、父を内藤房之進
同人
(
ともざね
)
といった。同人とは妙な名であるが、これは易の卦から取ったのである。母は
八十
(
やそ
)
といった。私は長男で助之進といった。
鳴雪自叙伝
(新字新仮名)
/
内藤鳴雪
(著)
よぶ たらちねの 母の
命
(
みこと
)
か
百
(
もも
)
足
(
た
)
らず
八十
(
やそ
)
の
衢
(
ちまた
)
に
夕占
(
ゆふげ
)
にも
卜
(
うら
)
にもぞ問ふ 死ぬべき我がゆゑ
伊勢物語など
(旧字旧仮名)
/
堀辰雄
(著)
▼ もっと見る
かれこの大國主の神の
兄弟
(
はらから
)
八十
(
やそ
)
神
一
ましき。然れどもみな國は大國主の神に
避
(
さ
)
りまつりき。
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
遊びに来た若い文学少女が「私、
八十
(
やそ
)
さんが好きですわ」といったのを、部屋の隅で足の底の皮をむきながら、「お前、この辺は門徒じゃねえのか」と、これは洒落でも何でもなく
可愛い山
(新字新仮名)
/
石川欣一
(著)
島は、
浮
(
うき
)
島、
八十
(
やそ
)
島。浜は、
長浜
(
ながはま
)
。浦は、
生
(
おう
)
の浦、和歌の浦。寺は、壺坂、笠置、法輪。森は、
忍
(
しのび
)
の森、
仮寝
(
うたたね
)
の森、
立聞
(
たちぎき
)
の森。関は、なこそ、白川。古典ではないが、着物の名称など。
古典竜頭蛇尾
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
五五
ぬば玉の
夜中
(
よなか
)
の
潟
(
かた
)
にやどる月は、
五六
鏡の山の峯に
清
(
す
)
みて、
五七
八十
(
やそ
)
の
湊
(
みなと
)
の
八十隈
(
やそくま
)
もなくておもしろ。
五八
沖津嶋山、
五九
竹生嶋
(
ちくぶしま
)
、波に
六〇
うつろふ
六一
朱
(
あけ
)
の
垣
(
かき
)
こそおどろかるれ。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
わが父は
八十
(
やそ
)
ちかき
爺
(
をぢ
)
、國いでてすでに
二十
(
はた
)
とせ、この頃は夢に立ち
來
(
く
)
と、
亡
(
な
)
き友の夜ごと寄り
來
(
く
)
と、樂しよとひと夜もおちず、よく寢むと
衾
(
ふすま
)
かつぎて、今宵はも
何
(
ど
)
の誰か來む、早や待つと
白南風
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
ところで、十月の
半
(
なかば
)
ごろまでには、後れて上方を発足した原総右衛門、小野寺十内、間喜兵衛なぞの
領袖株
(
りょうしゅうかぶ
)
老人連も、岡島
八十
(
やそ
)
左
衛門
(
えもん
)
、貝賀弥左衛門なぞといっしょに、前後して、江戸へ着いた。
四十八人目
(新字新仮名)
/
森田草平
(著)
うまざけをくむたかどのゆみはるかすひろらなる海
八十
(
やそ
)
の島々
閉戸閑詠
(新字旧仮名)
/
河上肇
(著)
もののふの
八十
(
やそ
)
宇治川
(
うじがわ
)
の秋の水
六百五十句
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
八十
(
やそ
)
の
水門
(
みなと
)
はへだつれど
花守
(旧字旧仮名)
/
横瀬夜雨
(著)
其一には「七十九のとしのくれに」と端書して「あすはみむ
八十
(
やそ
)
のちまたの
門
(
かど
)
の松」と書し、下に一の壽字が署してある。
寿阿弥の手紙
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
「もののふの
八十
(
やそ
)
をとめ等が
挹
(
く
)
みまがふ
寺井
(
てらゐ
)
のうへの
堅香子
(
かたかご
)
の花」、巻十九(四一九三)に、「ほととぎす鳴く
羽触
(
はぶり
)
にも散りにけり盛過ぐらし藤浪の花」
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
わが父は
八十
(
やそ
)
ちかき
爺
(
をぢ
)
、国いでてすでに
二十
(
はた
)
とせ、この頃は夢に立ち
来
(
く
)
と、
亡
(
な
)
き友の夜ごと寄り
来
(
く
)
と、楽しよとひと夜もおちず、よく寝むと
衾
(
ふすま
)
かつぎて、今宵はも
何
(
ど
)
の誰か来む、早や待つと
白南風
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
いそのさき
漕
(
こ
)
ぎ
廻
(
た
)
み
行
(
ゆ
)
けば、あふみの
海
(
うみ
)
八十
(
やそ
)
のみなとにたづさはに
鳴
(
な
)
く
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
「磯の埼
榜
(
こ
)
ぎたみゆけば
近江
(
あふみ
)
の
海
(
み
)
八十
(
やそ
)
の
湊
(
みなと
)
に
鶴
(
たづ
)
さはに鳴く」(巻三・二七三)、「吾が船は
比良
(
ひら
)
の湊に榜ぎ
泊
(
は
)
てむ沖へな
放
(
さか
)
りさ
夜
(
よ
)
ふけにけり」(同・二七四)がある。
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
なほこの人の作に「武運長久」といふ題にて、『治まれる世にも忘れぬもののふの
八十
(
やそ
)
の
街
(
ちまた
)
のながくひさしも』『
八幡山
(
やはたやま
)
雲のはたても豐かにてとほく
榮
(
さか
)
ゆくもののふの道』
愛国歌小観
(旧字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
“八十”の意味
《数詞》
八 十(はちじゅう)
80、やそ。
(出典:Wiktionary)
八
常用漢字
小1
部首:⼋
2画
十
常用漢字
小1
部首:⼗
2画
“八十”で始まる語句
八十馬
八十島主計
八十島
八十神
八十氏川
八十吉
八十氏
八十八
八十歳
八十路