泥棒と若殿どろぼうとわかとの
その物音は初め広縁のあたりから聞えた。縁側の板がぎしっとかなり高く鳴ったのである、成信は本能的に枕許の刀へ手をのばした、しかし指が鞘に触れると、いまさらなんだという気持になって手をひっこめた。 ——もうたくさんだ、どうにでも好きなようにする …
作品に特徴的な語句
うつ かっ すさ 可笑おかし 庖丁ぼうちょう のの つま うな つぶ すす まく ごう きこり 歎息ためいき 沓脱くつぬ 甲斐がい 藪枯やぶか 蚊遣かや いぶ あき たく おとがい 三条みすじ 両肱りょうひじ 仄明ほのあか 傀儡かいらい かぶと すご とき 前栽せんざい 半纏はんてん 博奕ばくち くりや うまや 参覲さんきん 吃驚びっくり 吝嗇りんしょく 呼笛よびこ とが せき ほこり へい こわ 夕餉ゆうげ 奸臣かんしん むし 小股こまた 市井しせい 往来ゆきき 愚弄ぐろう たし 成信しげのぶ 成武しげたけ こしら くじ 日傭ひよう 暢気のんき 杣道そまみち 枕許まくらもと 柘榴ざくろ さく たる 欠伸あくび 此処ここ 溜息ためいき いのしし 盗泉とうせん 石臼いしうす いかり まれ かせ かまど すく ざる はし 米櫃こめびつ 納戸なんど 股引ももひき ひざ ぜん 艱難かんなん せり くず しじみ 蟄居ちっきょ はかま ふすま のぞ