トップ
>
蓮池
>
れんち
ふりがな文庫
“
蓮池
(
れんち
)” の例文
火を点じて後、窓を
展
(
ひら
)
きて屋外の
蓮池
(
れんち
)
を
背
(
せな
)
にし、涼を取りつつ机に
向
(
むか
)
いて、亡き母の供養のために
法華経
(
ほけきょう
)
ぞ写したる。その
傍
(
かたわら
)
に老媼ありて、
頻
(
しきり
)
に針を運ばせつ。
妖僧記
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
蓮池
(
れんち
)
を行き過ぎて、左へ
上
(
のぼ
)
る所は、夜はじめての宗助に取って、少し足元が
滑
(
なめら
)
かに行かなかった。土の中に根を食っている石に、一二度
下駄
(
げた
)
の台を引っ掛けた。
門
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
極楽も目前の世界の一層美麗なるもののごとく想像し、経文に極楽世界に
蓮池
(
れんち
)
ありと説けるがゆえに、実に吾人の現見する蓮池の、死後の世界にもまたあるべしと信じ
迷信と宗教
(新字新仮名)
/
井上円了
(著)
友人
(
いうじん
)
北洋
(
ほくやう
)
主人(蒲原郡見附の旧家、文をこのみ書をよくす)
件
(
くだん
)
の寺を
覧
(
み
)
たる
話
(
はなし
)
に、本堂
間口
(
まぐち
)
十間、右に
庫裏
(
くり
)
、左に八
間
(
けん
)
に五間の
禅堂
(
ぜんだう
)
あり、本堂にいたる
阪
(
さか
)
の左りに
鐘楼
(
しゆろう
)
あり、禅堂のうしろに
蓮池
(
れんち
)
あり。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
蓮池
(
れんち
)
を
行
(
ゆ
)
き
過
(
す
)
ぎて、
左
(
ひだり
)
へ
上
(
のぼ
)
る
所
(
ところ
)
は、
夜
(
よる
)
はじめての
宗助
(
そうすけ
)
に
取
(
と
)
つて、
少
(
すこ
)
し
足元
(
あしもと
)
が
滑
(
なめら
)
かに
行
(
い
)
かなかつた。
土
(
つち
)
の
中
(
なか
)
に
根
(
ね
)
を
食
(
く
)
つてゐる
石
(
いし
)
に、一二
度
(
ど
)
下駄
(
げた
)
の
臺
(
だい
)
を
引
(
ひ
)
つ
掛
(
か
)
けた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
友人
(
いうじん
)
北洋
(
ほくやう
)
主人(蒲原郡見附の旧家、文をこのみ書をよくす)
件
(
くだん
)
の寺を
覧
(
み
)
たる
話
(
はなし
)
に、本堂
間口
(
まぐち
)
十間、右に
庫裏
(
くり
)
、左に八
間
(
けん
)
に五間の
禅堂
(
ぜんだう
)
あり、本堂にいたる
阪
(
さか
)
の左りに
鐘楼
(
しゆろう
)
あり、禅堂のうしろに
蓮池
(
れんち
)
あり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
蓮池
(
れんち
)
の
手前
(
てまへ
)
から
横
(
よこ
)
に
切
(
き
)
れる
裏路
(
うらみち
)
もあるが、
此
(
この
)
方
(
はう
)
は
凸凹
(
とつあふ
)
が
多
(
おほ
)
くて、
慣
(
な
)
れない
宗助
(
そうすけ
)
には
近
(
ちか
)
くても
不便
(
ふべん
)
だらうと
云
(
い
)
ふので、
宜道
(
ぎだう
)
はわざ/\
廣
(
ひろ
)
い
方
(
はう
)
を
案内
(
あんない
)
したのである。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「どうでも、好いさ。——まあ、ちっと休もうか」と甲野さんは
蓮池
(
れんち
)
に渡した
石橋
(
せっきょう
)
の
欄干
(
らんかん
)
に尻をかける。欄干の腰には大きな
三階松
(
さんがいまつ
)
が三寸の厚さを
透
(
す
)
かして水に臨んでいる。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
宗助
(
そうすけ
)
は
立
(
た
)
つ
前
(
まへ
)
に、
宜道
(
ぎだう
)
と
連
(
つ
)
れだつて、
老師
(
らうし
)
の
許
(
もと
)
へ
一寸
(
ちよつと
)
暇乞
(
いとまごひ
)
に
行
(
い
)
つた。
老師
(
らうし
)
は
二人
(
ふたり
)
を
蓮池
(
れんち
)
の
上
(
うへ
)
の、
縁
(
えん
)
に
勾欄
(
こうらん
)
の
着
(
つ
)
いた
座敷
(
ざしき
)
に
通
(
とほ
)
した。
宜道
(
ぎだう
)
は
自
(
みづか
)
ら
次
(
つぎ
)
の
間
(
ま
)
に
立
(
た
)
つて、
茶
(
ちや
)
を
入
(
い
)
れて
出
(
で
)
た。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
提唱のある場所は、やはり一窓庵から一町も
隔
(
へだた
)
っていた。
蓮池
(
れんち
)
の前を通り越して、それを左へ曲らずに
真直
(
まっすぐ
)
に突き当ると、
屋根瓦
(
やねがわら
)
を
厳
(
いか
)
めしく重ねた高い軒が、松の間に
仰
(
あお
)
がれた。
門
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
宗助は立つ前に、宜道と連れだって、老師の
許
(
もと
)
へちょっと
暇乞
(
いとまごい
)
に行った。老師は二人を
蓮池
(
れんち
)
の上の、縁に
勾欄
(
こうらん
)
の着いた座敷に通した。宜道は
自
(
みずか
)
ら次の間に立って、茶を入れて出た。
門
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
“蓮池”の意味
《名詞》
蓮を植えてある池。
(出典:Wiktionary)
蓮
漢検準1級
部首:⾋
13画
池
常用漢字
小2
部首:⽔
6画
“蓮池”で始まる語句
蓮池御門
蓮池邸