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確執
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かくしつ
ふりがな文庫
“
確執
(
かくしつ
)” の例文
この矛盾を根柢まで深く
解剖
(
かいぼう
)
し、
検覈
(
けんかく
)
することを、そうしてそれが彼らの
確執
(
かくしつ
)
を最も早く解決するものなることを忘れていたのである。
時代閉塞の現状:(強権、純粋自然主義の最後および明日の考察)
(新字新仮名)
/
石川啄木
(著)
したが、こゝな
浮氣者
(
うはきもの
)
、ま、
予
(
わし
)
と一しょに
來
(
き
)
やれ、
仔細
(
しさい
)
あって
助力
(
ぢょりき
)
せう、……
此
(
この
)
縁組
(
えんぐみ
)
が
原
(
もと
)
で
兩家
(
りゃうけ
)
の
確執
(
かくしつ
)
を
和睦
(
わぼく
)
に
變
(
か
)
へまいものでもない。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
もとより我から求めたことではないが、小寺、黒田の両家は、ついに
確執
(
かくしつ
)
ここにいたって、今はあきらかに敵味方として対立する日となった。
黒田如水
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
籬
(
ませ
)
のうちなる白菊、というのは
真瀬
(
ませ
)
ノ
市
(
いち
)
という按摩の金貸しのお嬢さん。われら(吾良)というのは
憶良
(
おくら
)
の弟子ぐらいにあたる貧乏な詩人。かくしつつ、というのは
確執
(
かくしつ
)
して。
だいこん
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
幸いの事には市之丞殿と芳江姫とが相思の間であるによってこのお二人の美しい恋を我らが手によって保育したならやがては双方のご両親の
理由
(
いわれ
)
ない
確執
(
かくしつ
)
も解けるであろうと
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
▼ もっと見る
俊助は
近藤
(
こんどう
)
と大井との間の
確執
(
かくしつ
)
が、同じく『城』
同人
(
どうじん
)
と云う関係上、藤沢もその渦中へ捲きこんだのだろうと想像した。が、藤沢はそう思われる事を避けたいのか、いよいよ優しい声を出して
路上
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
その
頃
(
ころ
)
三浦
(
みうら
)
一
族
(
ぞく
)
は
小田原
(
おだわら
)
の
北條氏
(
ほうじょうし
)
と
確執
(
かくしつ
)
をつづけていましたが、
武運
(
ぶうん
)
拙
(
つたな
)
く、
籠城
(
ろうじょう
)
三
年
(
ねん
)
の
後
(
のち
)
、
荒次郎
(
あらじろう
)
をはじめ一
族
(
ぞく
)
の
殆
(
ほと
)
んど
全部
(
ぜんぶ
)
が
城
(
しろ
)
を
枕
(
まくら
)
に
打死
(
うちじに
)
を
遂
(
と
)
げたことはあまりにも
名高
(
なだか
)
き
史的事蹟
(
してきじせき
)
であります。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
後
(
あと
)
で
聞
(
き
)
けば、
何
(
なん
)
でも
太平洋汽船会社
(
たいへいやうきせんぐわいしや
)
と
税関
(
ぜいくわん
)
だか
桟橋会社
(
さんばしぐわいしや
)
だかとの
間
(
あひだ
)
に、
前々
(
まへ/\
)
からひどい
確執
(
かくしつ
)
があつて、
之
(
これ
)
が
為
(
ため
)
に
船
(
ふね
)
の
著
(
つ
)
くのも
遅
(
おそ
)
くなれば、
灯光
(
あかり
)
一
(
ひと
)
つない
桟橋
(
さんばし
)
の
中
(
なか
)
に
人
(
ひと
)
を
立
(
た
)
たせるにも
至
(
いた
)
つたのだといふ。
検疫と荷物検査
(新字旧仮名)
/
杉村楚人冠
(著)
今日の家士同士の喧嘩などは、ほんの一例でしかなく、その
確執
(
かくしつ
)
は、もっと遠い日からの、根元的なところにあった。
私本太平記:09 建武らくがき帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
マンチュアに
蟄
(
ちっ
)
してゐやる
間
(
あひだ
)
に、わしが
機
(
をり
)
を
見
(
み
)
て
二人
(
ふたり
)
が
内祝言
(
ないしうげん
)
の
顛末
(
もとすゑ
)
を
公
(
おほやけ
)
にし、
兩家
(
りゃうけ
)
の
確執
(
かくしつ
)
を
調停
(
てうてい
)
し、
御領主
(
ごりゃうしゅ
)
の
赦
(
ゆるし
)
を
乞
(
こ
)
ひ、やがて
卿
(
そなた
)
を
呼返
(
よびかへ
)
すことにせう
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
義貞と自分との、年来にわたる
確執
(
かくしつ
)
を述べ、つまるところ、このようなはめになったのも、ひとえに
佞臣
(
ねいしん
)
の
讒口
(
ざんこう
)
によるもので、その張本は義貞であるとし
私本太平記:10 風花帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
父子の間に、かほどまでな
確執
(
かくしつ
)
は信じられない気もするが、少年武蔵の
不逞
(
ふてい
)
な
面魂
(
つらだましい
)
は想い見るべきである。
随筆 宮本武蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
またたれがみても、尊氏のそれは、義貞との
確執
(
かくしつ
)
を口実に、
鉾
(
ほこ
)
をかえて挑発している
詭弁
(
きべん
)
のもののようだし、義貞がかぞえあげた尊氏の八逆のほうが、はるかにその論拠にも力があった。
私本太平記:10 風花帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
それゆえ、そんな
確執
(
かくしつ
)
のなかでは足利殿に内々の会見をうるなども容易でないし、よしお会いできても、事の不成功に終るのは見えすいている。「……なんぞ一色殿によい御工夫はないか」。
私本太平記:07 千早帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「いえ、決してご政道に触れることではありませぬ。かえって松平家と京極家との永い
確執
(
かくしつ
)
を解くよい折ともなりましょう。のうお通さま、わがまま者の姉が一生一度の頼みと思うて
賜
(
た
)
も……」
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
おもえば、百余年来、郷国を隣にし合い、代々
確執
(
かくしつ
)
をつづけ、和解また不和をつづけて来た新田と足利とは、ここにその総決算をつけるべき宿命を、長い月日にかけて作ってきたものかもしれない。
私本太平記:10 風花帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
確
常用漢字
小5
部首:⽯
15画
執
常用漢字
中学
部首:⼟
11画
“確”で始まる語句
確
確乎
確然
確実
確固
確信
確率
確定
確證
確實