“讒口”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ざんこう80.0%
なかぐち20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
義貞と自分との、年来にわたる確執かくしつを述べ、つまるところ、このようなはめになったのも、ひとえに佞臣ねいしん讒口ざんこうによるもので、その張本は義貞であるとし
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
入道殿ほどの御仁ごじんがそのような讒口ざんこうに受けらるる筈はなし、かつは日頃から疑いの眼を向けている玉藻の訴えじゃで、まずよいほどに会釈して追い返されたそうなが
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
讒口なかぐちは決して利かない、と早瀬は自分も言ったが、またこの門生の口一ツで、見事、まとまる縁も破ることは出来たのだったに。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
馬鹿を云え、縁談のさきへ立って、讒口なかぐちなんぞ利こうものなら、おれの方が勘当だ、そんな先生でないのだから、と一言にしてねられた、柳橋の策不被用焉もちいられず
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)