“ざんこう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
讒口25.0%
残光25.0%
残肴25.0%
讒構12.5%
残殽6.3%
残紅6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
入道殿ほどの御仁ごじんがそのような讒口ざんこうに受けらるる筈はなし、かつは日頃から疑いの眼を向けている玉藻の訴えじゃで、まずよいほどに会釈して追い返されたそうなが
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
入日いりひ残光ざんこうが急にうすれて、夕闇ゆうやみ煙色けむりいろのつばさをひろげて、あたりの山々を包んでいった。と、東の空に、まん丸い月が浮きあがった。満月まんげつだ。
少年探偵長 (新字新仮名) / 海野十三(著)
御奉納も豊かである。何を苦しんで深夜を選んで台所口へ残肴ざんこうを漁りに出かける必要があろう。
大菩薩峠:37 恐山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
一つ さきには讒構ざんこうをもうけて、巧みに、兵部卿ひょうぶきょうノ親王(大塔ノ宮)を流離りゅうりに陥す。その罪の六。
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
とあるは犬に与える残殽ざんこうにだも不自由をしてなついた犬にそむかれたのを心淋しく感じたのであろう。
二葉亭余談 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
あつまれるは残紅ざんこう花京かきやう、せつ子、みつ子、啄木の五人。八時頃より初めて、詠出、互撰、評語、終れるは子の刻も過ぎつる頃と覚ゆ。
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)