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ひめゆり
ふりがな文庫
“
姫百合
(
ひめゆり
)” の例文
お
神樂囃子
(
かぐらばやし
)
、
踊屋臺
(
をどりやたい
)
、
町々
(
まち/\
)
の
山車
(
だし
)
の
飾
(
かざり
)
、つくりもの、
人形
(
にんぎやう
)
、いけ
花
(
ばな
)
。
造花
(
ざうくわ
)
は、
櫻
(
さくら
)
、
牡丹
(
ぼたん
)
、
藤
(
ふぢ
)
、つゝじ。いけ
花
(
ばな
)
は、あやめ、
姫百合
(
ひめゆり
)
、
青楓
(
あをかへで
)
。
祭のこと
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
僕は、どうも詩というものは苦手だけれども、それでも、大月花宵の
姫百合
(
ひめゆり
)
の詩や、
鴎
(
かもめ
)
の詩は、いまでも
暗誦
(
あんしょう
)
できるくらいによく知っている。
パンドラの匣
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
どちらも白やピンクの軽やかな洋装で、一人は蝶々のように軽快に、一人は
姫百合
(
ひめゆり
)
のように静かに、むずかしい発掘事業を見て廻っているのでした。
水中の宮殿
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
『まあ
見事
(
みごと
)
な
百合
(
ゆり
)
の
花
(
はな
)
……。』
私
(
わたくし
)
は
覚
(
おぼ
)
えずそう
叫
(
さけ
)
んで、
巌間
(
いわま
)
から
首
(
くび
)
をさし
出
(
だ
)
していた
半開
(
はんかい
)
の
姫百合
(
ひめゆり
)
を
手折
(
たお
)
り、
小娘
(
こむすめ
)
のように
頭髪
(
かみ
)
に
挿
(
さ
)
したりしました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
なるほど多加志の病室の外には
姫百合
(
ひめゆり
)
や
撫子
(
なでしこ
)
が五六本、洗面器の水に
浸
(
ひた
)
されていた。病室の中の電燈の玉に風呂敷か何か懸っていたから、顔も見えないほど薄暗かった。
子供の病気:一游亭に
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
▼ もっと見る
きょうはお客がお客なので床の間に
活
(
い
)
けた
姫百合
(
ひめゆり
)
の花の向きを気にしながら、お久は今朝からときどきそれを直していたが、四時が少し廻った時分に門の青葉をくぐって来るパラソルの影を
蓼喰う虫
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
妖
(
えう
)
こそ
見
(
み
)
しか、
姫百合
(
ひめゆり
)
は
木暗
(
こぐれ
)
に
俯居
(
うつゐ
)
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
神
(
しん
)
ならず、
仙
(
せん
)
ならずして、
然
(
しか
)
も
其
(
そ
)
の
人
(
ひと
)
、
彼處
(
かしこ
)
に
蝶鳥
(
てふとり
)
の
遊
(
あそ
)
ぶに
似
(
に
)
たり、
岨
(
そば
)
がくれなる
尾
(
を
)
の
姫百合
(
ひめゆり
)
、
渚
(
なぎさ
)
づたひの
翼
(
つばさ
)
の
常夏
(
とこなつ
)
。
五月より
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
松葉牡丹
(
まつばぼたん
)
が咲いている。
姫百合
(
ひめゆり
)
が咲いている。ふと前方を見ると、緑いろの寝巻を着た令嬢が、白い長い両脚を
膝
(
ひざ
)
よりも、もっと上まであらわして、素足で青草を踏んで歩いている。
令嬢アユ
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
取り
敢
(
あ
)
えずその花を下げたあとへ、水盤に
燕子花
(
かきつばた
)
と
姫百合
(
ひめゆり
)
とを配して持って来たが、幸子はそれさえ重苦しく感じて、いっそ何もなしにして貰い、せいせいするような歌の掛軸をでもと夫に頼んで
細雪:01 上巻
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
姫百合
(
ひめゆり
)
、
姫萩
(
ひめはぎ
)
、
姫紫苑
(
ひめしおん
)
、
姫菊
(
ひめぎく
)
の
﨟
(
ろう
)
たけた
称
(
となえ
)
に対して、スズメの名のつく一列の雑草の中に、このごんごんごまを、私はひそかに「スズメの
蝋燭
(
ろうそく
)
」と称して、内々
贔屓
(
ひいき
)
でいる。
二、三羽――十二、三羽
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
……柱かけの
花活
(
はないけ
)
にしをらしく咲いた
姫百合
(
ひめゆり
)
は、羽の生えた
蛆
(
うじ
)
が来て、こびりつく
毎
(
ごと
)
に、
懈
(
た
)
ゆげにも、あはれ、
花片
(
はなびら
)
ををのゝかして、
毛
(
け
)
一筋
(
ひとすじ
)
動かす
風
(
かぜ
)
もないのに、
弱々
(
よわよわ
)
と
頭
(
かぶり
)
を
掉
(
ふ
)
つた。
蠅を憎む記
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
姫
常用漢字
中学
部首:⼥
10画
百
常用漢字
小1
部首:⽩
6画
合
常用漢字
小2
部首:⼝
6画
“姫”で始まる語句
姫
姫様
姫君
姫路
姫御前
姫鱒
姫神
姫樣
姫王
姫糊