-
トップ
>
-
其後
>
-
そのゝち
頗ぶる人望のある御人であつたが大阪の
行營で
薨ぜられたので、そこで慶喜公が
其後を繼いで將軍となられたのである。
斯のくらゐ
苟且ならぬ
恋の
紀念が、
其後唯忘られて
此背負揚の
中に
遺つてゐるものとは。
如何しても
受取れぬ。
これは
既に十
年から
前の
事で、
其後に
生れた
兒も
最早八歳になりますが、さて、
私の
日頃の
望は、
自分は
斯うして、
海外に
一商人として
世に
立つて
居るものゝ
彼は
其後讀書を
爲す
中にも、
睡眠に
就いてからも、イワン、デミトリチの
事が
頭から
去らず、
翌朝眼を
覺しても、
昨日の
智慧ある
人間に
遇つたことを
忘れる
事が
出來なかつた
今一つ
招魂社の
後の
木立のなかにも、
媚かしい
此物語は
迹つけられてあるが、
其後の
関係は一
切解らぬ。
今も
此の
恋なかは
続いてゐるか
否か、
其も
判然せぬ。
微かに/\、お
答のあつた
樣にも
思はれたが、それも
心の
迷と
信じて、
其後朝日島に
漂着して、
或時、
櫻木大佐に
此事を
語つた
時、
大佐は
貴女の
運命を
卜して
『
濱島君、して、
其後、
君も、
夫人も、
引續いてネープルス
港にのみお
在留でしたか。
今また
此軍艦に
便乘して
日本へお
歸國になるのは
如何いう
次第です。』と
胸に
手を
置いて