何枚なんまい)” の例文
かへるときに、小六ころくたもとから半紙はんし何枚なんまいして、缺席屆けつせきとゞげ入用にふようだからこれはんしてれと請求せいきうして、ぼく退學たいがく在學ざいがくかたまで勉強べんきやう出來できないから
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
春雨はるさめのしめやかに、なぞひとつ。……何枚なんまいものをかさねても、おやくつははだばかり、なに?……たけのこ
寸情風土記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
お母さんお母さん、あぶらげ何枚なんまいたのむん? お母さんお母さん、やみ市でも大豆だいず持っていくん? 何合なんごうもっていくん? お母さんお母さん、ぼくたち、今日からびんで米つこうか——
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
大廣間おほびろま周圍しうゐには何枚なんまいとなくがありましたが、いづれもみなしまつてました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
一二さつつてると、いづれも婦人用ふじんようのものであつた。宗助そうすけその口繪くちゑてゐるをんな寫眞しやしんを、何枚なんまいかへしてながめた。それから「成効せいかう」と雜誌ざつしげた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
何時いつもとちがつて、乘客じようきやく非常ひじやうすくない時間じかんはせたので、宗助そうすけ周圍しうゐ刺戟しげき使つか必要ひつえうほとんどなかつた。それで自由じいうあたまなかあらはれる何枚なんまいとなくながめた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)