上陸じょうりく)” の例文
汽船きせんがこのしまきました。そのふねには、一人ひとり大金持おおがねもちがっていましたが、上陸じょうりくすると、庭園ていえん主人しゅじんのところにやってきました。
花咲く島の話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
百年ばかりまえに、リビア人の帆船はんせんからマルメーに上陸じょうりくした、あわれな移住いじゅうネズミの夫婦ふうふがその先祖せんぞになっているのです。
だれもうたがおうとしない態度たいどを見ると、先生は、上陸じょうりく第一歩で今日の目的をはっきりさせるべきだったと思った。
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
とうとう機関きかんが運転を止めて、いかりづなはおかに投げられた。そしてわたしたちはロンドンに上陸じょうりくした。
先生はごうも平日とことなることなく、予が飲食いんしょく起臥きがの末に至るまで、力をつくしこれをたすけ、また彼地かのち上陸じょうりくしたる後も、通弁つうべんその他、先生に依頼いらいして便宜べんぎを得たることすこぶる多ければなり。
金持かねもちは、どこへゆこうというあてもなかったから、A港エーみなとにゆくことにしました。あるふねは、そのみなとについたので、金持かねもちは、上陸じょうりくしました。
船でついた町 (新字新仮名) / 小川未明(著)
見れば、わたり鳥がんでいます。その鳥たちは遠い外国から飛んできて、バルト海をこえ、スミューエみさき上陸じょうりくして、いましも北をさして飛んでいくところだったのです。
こうしてわたしがイギリスへ上陸じょうりくしたとき、あれほどの愛情あいじょうを感じていた全家族はわたしに背中せなかを向けた。たった一人赤んぼうのケートが、わたしのかまうことをゆるした。
二人ふたりは、めずらしいものがにはいると、いろいろなくにみやこへ、どことはかぎらずに、ふね便宜べんぎによって上陸じょうりくしました。
汽船の中の父と子 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「さてどちらへ出かけよう」わたしはフランスへ上陸じょうりくするとこう言った。
にんは、いつまでもこうしていては、たすからないとおもいましたから、いのちがけの冒険ぼうけんをするで、十ぶん注意ちゅういしながら、いわいわあいだをこいで、そのしま上陸じょうりくしました。
南方物語 (新字新仮名) / 小川未明(著)
あるとし初夏しょかのころ、かれは、ついにうみわたって、あちらにあった大島おおしま上陸じょうりくしました。
海のかなた (新字新仮名) / 小川未明(著)
上陸じょうりくすると、すぐに、かれ部隊ぶたいは、前線ぜんせん出動しゅつどうめいぜられました。そこでは、はげしい戦闘せんとう開始かいしされた。大砲たいほうおと山野さんやあっし、銃弾じゅうだんは、一ぽんのこさずくさばしてあめのごとくそそいだ。
とびよ鳴け (新字新仮名) / 小川未明(著)