“みか”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ミカ
語句割合
見兼18.5%
三日16.7%
見掛16.7%
見懸14.8%
7.4%
見交3.7%
見返3.7%
1.9%
御狩1.9%
1.9%
美迦1.9%
見反1.9%
見換1.9%
見易1.9%
見更1.9%
見替1.9%
1.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
山茶花さざんかの枝をわざと持って、悪く気取って歩行あるくよりはましだ、と私が思うより、売ってくれた阿媽おっかあの……栄螺さざえこぶしで割りそうなのが見兼みかねましてね
菊あわせ (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
三日みかと云ふ名の、彼女に僕は会ひたい。それに、しかしちつとも愛してはゐないのだ。ただ、あの川の向ふの街——。
測量船拾遺 (新字旧仮名) / 三好達治(著)
是は見掛みかけによらぬ重要な問題であって、記録にまったくかえりみられなかった常民の精神史が、この方面からも少しずつ、わかってくるような気がする。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
「へえ、不思議なもんですね。あのうらなり君が、そんな艶福えんぷくのある男とは思わなかった。人は見懸みかけによらない者だな。ちっと気を付けよう」
坊っちゃん (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
若者たちも始めの内は、彼の意嚮いかうはかりかねて、多少の畏怖を抱いたらしかつた。しかし酒がまはり出すと、彼の所望する通り、みかの底を打ち鳴らして、高天原の国の歌を唱つた。
老いたる素戔嗚尊 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
二人はニコと遠い笑いを見交みかわして別れた。
宮本武蔵:03 水の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
船頭はゆっくりゆっくりいでいるが熟練はおそろしいもので、見返みかえると、浜が小さく見えるくらいもう出ている。高柏寺こうはくじの五重のとうが森の上へけ出して針のようにとんがってる。
坊っちゃん (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
神童子越えは、笠置から山つづき四、五里、みかはらの西方(現・山城国相楽郡)である。
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
みかはらつかまえた皇子宗良と四条ノ何とやらいう公卿さ。これでまあ俺も、鎌倉殿の軍功帳に一ト筆書かれる身となったわえ。……ところで、きさまも何か一ト網かけた様子じゃねえか」
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
みかどはこれをきこされて、それならばおきないへにほどちか山邊やまべ御狩みかりの行幸みゆきをするふうにしてひめくからと、そのことをおきな承知しようちさせて、きめたひめいへにおなりになりました。
竹取物語 (旧字旧仮名) / 和田万吉(著)
かげろふや上古のみかの音をきけば
薄暮の貌 (新字旧仮名) / 飯田蛇笏(著)
「いや、美迦みかさんはあんまりひどくつねるんだものな」
桜さく島:見知らぬ世界 (新字旧仮名) / 竹久夢二(著)
平一郎さま、短気を起こさずにほんとにえらくなって下さいまし。そしてこの哀れな背いた女を見反みかえるようになって下さいまし。……わたしの夫になる人はあなたとは十も年上の洋画家です——
地上:地に潜むもの (新字新仮名) / 島田清次郎(著)
「弱つたのはお靜さんよ。あんの可愛らしいお神さんは江戸中探したつて二人とあるものか、お前さんには過ぎものだ。そんな雌猫めねこの化けたやうなあぶらぎつた女なんかと見換みかへちやばちが當るよ」
仮初かりそめにも一匹いつぴきの男子たる者が、金銭かねの為に見易みかへられたかと思へば、その無念といふものは、私は……一生忘れられんです。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
つけて置きたかったんだ。君は何う考えているか知らないが、僕は君のお蔭で豊子さんに嫌われたんだぜ。自分の決心通りに勉強していれば、山の手の烏になんか見更みかえられはしなかったんだ
勝ち運負け運 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
ともあれ、又八という者と、いったんは許嫁いいなずけであったそなた、いちど、せがれに会うておくれぬか。元より、伜の好きで、おぬしをほかの女子おなご見替みかえたことじゃ。
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
みかの原では、山女魚を追った。筑波のみなの川では、はやを試みた。
水の遍路 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)