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見兼
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みか
ふりがな文庫
“
見兼
(
みか
)” の例文
見
(
み
)
るに
見兼
(
みか
)
ねて
私
(
わたくし
)
は
産土
(
うぶすな
)
の
神様
(
かみさま
)
に、
氏子
(
うじこ
)
の
一人
(
ひとり
)
が
斯
(
こ
)
んな
事情
(
こと
)
になって
居
(
お
)
りますから、
何
(
ど
)
うぞ
然
(
しか
)
るべく……と、お
願
(
ねが
)
いしてやりました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
山茶花
(
さざんか
)
の枝を
故
(
わざ
)
と持って、悪く気取って
歩行
(
ある
)
くよりはましだ、と私が思うより、売ってくれた
阿媽
(
おっかあ
)
の……
栄螺
(
さざえ
)
を
拳
(
こぶし
)
で割りそうなのが
見兼
(
みか
)
ねましてね
菊あわせ
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
だが深切気のあるおやぢで、自分ののらくらして居るのを
見兼
(
みか
)
ねて、せめて弟子取りでもしろと、勧めて
呉
(
く
)
れた。
上田秋成の晩年
(新字旧仮名)
/
岡本かの子
(著)
その取ったのも訳があるので、ロシア政府がチベットに対しいろいろの
術策
(
じゅっさく
)
を施すのを
見兼
(
みか
)
ねて、チベット政府の意向を探るために土地を取ったらしい。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
臨終の席に
列
(
つらな
)
った縁者の人々は、見るに
見兼
(
みか
)
ねて力一杯に押えようとするけれど、なかなか手に
終
(
お
)
えなかった。そして鐘の
音
(
ね
)
の
沈
(
しず
)
むと共に病人の脈も絶えた。
白い光と上野の鐘
(新字新仮名)
/
沼田一雅
(著)
▼ もっと見る
久米君は
見兼
(
みか
)
ねて鉄条綱の向から重い書物の包と蝙蝠傘とを受取ってくれたので、私は日和下駄の
鼻緒
(
はなお
)
を
踏〆
(
ふみし
)
め、
紬
(
つむぎ
)
の
一重羽織
(
ひとえばおり
)
の裾を高く巻上げ、きっと夏袴の
股立
(
ももだち
)
を取ると
日和下駄:一名 東京散策記
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
この有様を見るに
見兼
(
みか
)
ねて、猛然として演壇に起ったのは、
齢
(
よわい
)
七十に余る老ドクトルである、彼は打ち
凋
(
しお
)
れたる聴衆の精神に、一道の活気を与えんがために、愁いを包んで却って呵々大笑し
太陽系統の滅亡
(新字新仮名)
/
木村小舟
(著)
がんがんと釘が真白な、しなやかな手頭を貫いて、下の白木の十字架に打ち立つ時、一同周囲に見守っている親、親戚は等しく見るに
見兼
(
みか
)
ねて眼を掩うた。中にも父親は歯を喰いしばって顔を
背
(
そむ
)
けた。
点
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
大原のスープを
歃
(
すす
)
る
様
(
さま
)
は随分無作法なり。主人の中川
見兼
(
みか
)
ねけん
食道楽:春の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
見兼
(
みか
)
ね給ふは
御道理
(
ごもつとも
)
なれども我等事
生
(
うま
)
れ付
無能
(
むのう
)
ゆゑ是非なく
斯
(
かく
)
暮
(
くら
)
し候まゝ日々
進
(
まゐ
)
らする物も心に任せず右さへ
御厭
(
おいと
)
ひなくば
假令
(
たとへ
)
此上何時迄居らるゝとも決して御氣遣ひに及ばずとて
押返
(
おしかへ
)
しければ
靱負
(
ゆきへ
)
は
首
(
かうべ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
それは
兎
(
と
)
に
角
(
かく
)
、あの
時
(
とき
)
私
(
わたくし
)
は
母
(
はは
)
の
断末魔
(
だんまつま
)
の
苦悶
(
くもん
)
の
様
(
さま
)
を
見
(
み
)
るに
見兼
(
みか
)
ねて、一
生
(
しょう
)
懸命
(
けんめい
)
母
(
はは
)
の
躯
(
からだ
)
を
撫
(
な
)
でてやったのを
覚
(
おぼ
)
えています。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
ギャルポという人は
見兼
(
みか
)
ねてお気の毒だけれどもあの裸馬にお乗りになったらどうか、
鞍
(
くら
)
があれば誠に都合が好いけれども鞍がないからあなたに乗ることが出来るかどうかといいますから
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
見
常用漢字
小1
部首:⾒
7画
兼
常用漢字
中学
部首:⼋
10画
“見”で始まる語句
見
見惚
見物
見出
見下
見上
見送
見透
見做
見当