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養生
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ようじょう
ふりがな文庫
“
養生
(
ようじょう
)” の例文
そこで若者は、村中大騒ぎをして
爺
(
じい
)
さんを探してることや、病気なら村に来て
養生
(
ようじょう
)
するがいいということなどを、熱心に言い立てました。
キンショキショキ
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
彼はそこに滞在しながら心静かに
養生
(
ようじょう
)
することにしたが、赤い花の女のことが浮んで来ると、みょうに神経的になって夜も眠られなかった。
赤い花
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
病人な
養生
(
ようじょう
)
が仕事、なあ浪どん。
和女
(
おまえ
)
は武男が事ちゅうと、何もかも忘れッちまいなはる。いけません。早う養生してな——
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
胸の痛みの時々起こるおりなども堪えがたそうな苦しみが見えた。いろいろな
養生
(
ようじょう
)
もまじないもするがききめは見えない。
源氏物語:35 若菜(下)
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
お母さんの話では、八津が生まれたときにお父さんはもう、からだのぐあいが少し悪くなりかけていて、船をおりて
養生
(
ようじょう
)
するつもりだったという。
二十四の瞳
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
▼ もっと見る
「老先生、ごらんのとおりでございます。四、五日、静かに、
養生
(
ようじょう
)
をしていたら
癒
(
なお
)
りましょうから、ご安心なさいまし」
牢獄の花嫁
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
それで始めはここ一か年休学して
養生
(
ようじょう
)
せねばと思っていたのを、この
分
(
ぶん
)
ならば差しつかえもあるまいという気になり、取りあえず手紙で大木に相談すると
廃める
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
幸三
(
こうぞう
)
は、
母
(
はは
)
が
病気
(
びょうき
)
をしたことから、十
分
(
ぶん
)
養生
(
ようじょう
)
をさせることが、
自分
(
じぶん
)
の
力
(
ちから
)
で、できなかったことを
答
(
こた
)
えました。
新しい町
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
私は日々に
憔悴
(
しょうすい
)
し、血色が悪くなり、皮膚が老衰に
澱
(
よど
)
んでしまった。私は自分の
養生
(
ようじょう
)
に注意し始めた。
猫町:散文詩風な小説
(新字新仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
いつまでも
老
(
お
)
いたる
両親
(
りょうしん
)
に
苦労
(
くろう
)
をかけて、
自分
(
じぶん
)
は
何
(
な
)
んという
親不孝者
(
おやふこうもの
)
であろう。いっそのことすべてをあきらめて、おとなしく
鎌倉
(
かまくら
)
へ
戻
(
もど
)
って
専心
(
せんしん
)
養生
(
ようじょう
)
につとめようかしら……。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
お
高祖頭巾
(
こそずきん
)
を冠って、
養生
(
ようじょう
)
眼鏡をかけますとチョットしたお金持ちの
後家
(
ごけ
)
さん位に見えましたそうで、興行中でも何か気に入らぬ事がありますと、そんな風にして姿を隠して
押絵の奇蹟
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
咳
(
せき
)
が出る、
食欲
(
しょくよく
)
が進まない、熱が高まると言う
始末
(
しまつ
)
である、しのは力の及ぶ限り、医者にも見せたり、買い薬もしたり、いろいろ
養生
(
ようじょう
)
に手を尽した。しかし少しも
効験
(
こうけん
)
は見えない。
おしの
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
セハランチンの注射液がおありになるとかなので、太宰さんを愛している大勢の男のひとのために、大勢の女のひとのために、一日でも早く
養生
(
ようじょう
)
して、注射してみて下さるよう御願いする。
雨の玉川心中:01 太宰治との愛と死のノート
(新字新仮名)
/
山崎富栄
(著)
もともと主人は洋行中から名代の病人だったので、ただ
養生
(
ようじょう
)
一つで持ちこたえていたのでした。私が小金井へ来ました時、「よく評判の病人のところへよこしたなあ」と笑ったくらいです。
鴎外の思い出
(新字新仮名)
/
小金井喜美子
(著)
そうして
丹田
(
たんでん
)
へ力をこめ、しばらくの間
呼吸
(
いき
)
を止めた。それから徐々に呼吸をした。と、シーンと神気が澄み、体に精力が
甦
(
よみがえ
)
って来た。一刀流の
養生
(
ようじょう
)
法、陣中に用いる「
阿珂術
(
あかじゅつ
)
」であった。
八ヶ嶽の魔神
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
で長者から牛乳などを沢山貰いまして七日間滞在して
養生
(
ようじょう
)
して居りました。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
その病室での
養生
(
ようじょう
)
を言いたてて、それによって半蔵を動かそうとした。
夜明け前:04 第二部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
病後の
養生
(
ようじょう
)
にかこつけて学校を休んだし、中学時代には、一年の内半分程は仮病を使って登校をせず、書斎をしめ切って、家人の
這入
(
はい
)
って来ない様にして、そこで小説本と、
荒唐無稽
(
こうとうむけい
)
な幻想の
中
(
うち
)
に
虫
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
「そんなことを思わないほうがいいよ。それより
養生
(
ようじょう
)
して!」
田舎教師
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
「これで出来るだけの
養生
(
ようじょう
)
をさせて上げて下さい」
秋空晴れて
(新字新仮名)
/
吉田甲子太郎
(著)
からだを
養生
(
ようじょう
)
するうちに菊村宮内のやさしさに
馴
(
な
)
れ、すっかり
増長
(
ぞうちょう
)
している
気味
(
きみ
)
だから、とても竹童と手をにぎって、心から打ちとけるべくもない。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「博士の二人もついていて
養生
(
ようじょう
)
しているのですが、面倒な病気になりますと、すぐ治らないのですからね」
黄灯
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
どこかの温泉へ往って気長く
養生
(
ようじょう
)
することになっている、
明日
(
あす
)
は午後は父も来ないからちょっと
逢
(
あ
)
いに来てくれまいかと云う意味を鉛筆で走り書きしたものであった。
水郷異聞
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
そういう
我慢
(
がまん
)
は、わしにとっては
欣
(
うれ
)
しくない。どうか、頼むから
養生
(
ようじょう
)
してくれい。それには、この戦場では、療養もできぬ。京都へ参って、よい医者にかかれ。
曲直瀬
(
まなせ
)
道三に
診
(
み
)
てもらえ。
黒田如水
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
何時
(
いつ
)
も云うとおり、そんな遠慮は入らない、
私
(
わし
)
の家はべつに小供はなし、浪人暮しで窮屈な思いをするところもないし、遠慮せずにゆっくり
養生
(
ようじょう
)
をさして、それから出発せらるるが
宜
(
よ
)
い
切支丹転び
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
と
褥
(
しとね
)
に着座した忠房の声がかかって、正木作左衛門は平伏していた頭を僅かに上げた。如意輪寺裏で受けた数ヵ所の傷
養生
(
ようじょう
)
が、案外なが引いたので今日まで御殿に出仕しなかったのである。
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
京へ参る道中で大勢の仲間の者が、ちと面倒な
争
(
いさか
)
い事を起しましてな、うるさくてかないません。半月ほど、ここに避けて、
旁〻
(
かたがた
)
、ちと
養生
(
ようじょう
)
していたいと存じますが、どこか空いている一間を
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
(すこし、
故郷
(
いなか
)
へ行って、
養生
(
ようじょう
)
をしては何うか)
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
養
常用漢字
小4
部首:⾷
15画
生
常用漢字
小1
部首:⽣
5画
“養生”で始まる語句
養生所
養生法
養生家
養生深
養生嚢
養生期
養生訓
養生七不可