“曲直瀬”の読み方と例文
読み方割合
まなせ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
訪古志に懐仙楼蔵と記する諸本が、皆曲直瀬まなせの所蔵であることは明である。然るに訪古志補遺には懐仙閣蔵の書が累見してゐる。わたくしは懐仙閣も亦曲直瀬かと推する。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
そういう我慢がまんは、わしにとってはうれしくない。どうか、頼むから養生ようじょうしてくれい。それには、この戦場では、療養もできぬ。京都へ参って、よい医者にかかれ。曲直瀬まなせ道三にてもらえ。
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「や。どなたかと存じたら……曲直瀬まなせ殿か。なんの光秀とて、徒然つれづれの日もおざる。数日来、坂本の城に滞在中とて、山でも少しわたりあるいたら、梅雨つゆじめりの鬱気うっきも少し散じようかと思うて」
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)