“頭腦(づなう)” の例文
新字:頭脳
學校(がくかう)を中途(ちゆうと)で已(や)めたなり、本(ほん)は殆(ほと)んど讀(よ)まないのだから、學問(がくもん)は人並(ひとなみ)に出來(でき)ないが、役所(やくしよ)でやる仕事(しごと)に差支(さしつか)へる程(ほど)の頭腦(づなう)ではなかつた。
門 (旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
そこで私は、私の頭腦(あたま)に、その返答を速く探せ、と命令した。頭腦(づなう)は、次第に速(はや)く働き出した。私は、頭にも顳顬(こめかみ)にも脈打つのを感じた。
A イヤ、あれは本統(ほんとう)だよ君(きみ)。ちやんと新聞(しんぶん)に書(か)いてあつた。それを精密(せいみつ)に記憶(きおく)してるのが即(すなは)ち俺(おれ)の頭腦(づなう)の明晰(めいせき)なる所以(ゆゑん)さ。
ハガキ運動 (旧字旧仮名) / 堺利彦(著)
彼(かれ)は何(なに)かゞ足(あし)に纏(まつは)つたのを知(し)つた。手(て)に取(と)つて見(み)たらそれは荒繩(あらなは)であつた。彼(かれ)はそれからどうしたのか明瞭(めいれう)に描(ゑが)いて見(み)ようとするには頭腦(づなう)が餘(あま)りにぼんやりと疲(つか)れて居(ゐ)た。
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
非常(ひじやう)なもんだよ。君(きみ)は好(い)い事(こと)を聞(き)いてくれた。俺(おれ)の頭腦(づなう)の明晰(めいせき)を一層確實(そうかくじつ)に證據(しようこ)だてる機會(きくわい)を與(あた)へてくれた事(こと)を君(きみ)に感謝(かんしや)するね。待(ま)ちたまへ。
ハガキ運動 (旧字旧仮名) / 堺利彦(著)
頭腦(づなう)が比較的(ひかくてき)明暸(めいれう)で、理路(りろ)に感情(かんじやう)を注(つ)ぎ込(こ)むのか、又(また)は感情(かんじやう)に理窟(りくつ)の枠(わく)を張(は)るのか、何方(どつち)か分(わか)らないが、兎(と)に角(かく)物(もの)に筋道(すぢみち)を付(つ)けないと承知(しようち)しないし、また一返(いつぺん)筋道(すぢみち)が付(つ)くと
門 (旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
三十三萬(まん)三千三百三十三人(にん)の『中外(ちうぐわい)』の讀者(どくしや)が一齊(せい)に僕(ぼく)の頭腦(づなう)の明晰(めいせき)を感嘆(かんたん)したんだからね。
ハガキ運動 (旧字旧仮名) / 堺利彦(著)
當初(たうしよ)彼等(かれら)の頭腦(づなう)に痛(いた)く應(こた)へたのは、彼等(かれら)の過(あやまち)が安井(やすゐ)の前途(ぜんと)に及(およ)ぼした影響(えいきやう)であつた。
門 (旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)