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頓着
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とんちやく
ふりがな文庫
“
頓着
(
とんちやく
)” の例文
『えゝ、
知
(
し
)
つて
居
(
ゐ
)
てよ!』と
愛
(
あい
)
ちやんが
叫
(
さけ
)
びました、この
最後
(
さいご
)
の
言葉
(
ことば
)
には
頓着
(
とんちやく
)
せずに。『それは
植物
(
しよくぶつ
)
だわ。
些
(
ちつ
)
とも
人間
(
にんげん
)
のやうな
恰好
(
かつかう
)
をしちや
居
(
ゐ
)
なくつてよ』
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
元気
(
げんき
)
な
雀
(
すずめ
)
は、そんな
歌
(
うた
)
に
頓着
(
とんちやく
)
なしで、
自分
(
じぶん
)
のお
宿
(
やど
)
も忘
れ
(
わす
)
れたやうに
雪
(
ゆき
)
と一
緒
(
しよ
)
に
踊
(
をど
)
つて
歩
(
ある
)
きます。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
踊子
(
をどりこ
)
の
渇
(
かつ
)
した
喉
(
のど
)
には
自分等
(
じぶんら
)
が
立
(
た
)
てる
埃
(
ほこり
)
の
掛
(
かゝ
)
るのも
頓着
(
とんちやく
)
なく
只管
(
ひたすら
)
それを
佳味
(
うま
)
く
感
(
かん
)
ずるのである。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
一體父は、余り物事に
頓着
(
とんちやく
)
せぬ、おつとりした、大まかな質でありながら、金といふ一段になると、體中の神經がピリ/\響を立てて働くかと思はれるばかり、
遣口
(
やりくち
)
が
猛烈
(
まうれつ
)
となる。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
偶然
(
ぐうぜん
)
にも
我
(
わ
)
が
弦月丸
(
げんげつまる
)
は
斯
(
かゝ
)
る
信號
(
しんがう
)
には
頓着
(
とんちやく
)
なく、ずん/″\と
其
(
その
)
進航
(
しんかう
)
を
續
(
つゞ
)
けた
爲
(
た
)
め、
策略
(
はかりごと
)
破
(
やぶ
)
れた
海賊船
(
かいぞくせん
)
は、
今
(
いま
)
や
他
(
た
)
の
手段
(
しゆだん
)
を
廻
(
めぐ
)
らしつゝ、
頻
(
しき
)
りに
我
(
わが
)
船
(
ふね
)
の
後
(
あと
)
を
追及
(
ついきふ
)
するのではあるまいか
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
▼ もっと見る
剛さんは
如何
(
どう
)
なすつたでせう、
今夜
(
こよひ
)
はお帰りの日取なんだが、今頃までお帰りないのは、
大方
(
おほかた
)
此の雨でお泊りのでせう、お一人なら雨や雪に
頓着
(
とんちやく
)
なさる
男
(
ひと
)
ぢやないけれど、お友達と
御一所
(
ごいつしよ
)
では
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
劉の方では、勿論そんな事には
頓着
(
とんちやく
)
しない。
酒虫
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
騷
(
さわが
)
す段不屆なり因て奉行所へ
召連行
(
めしつれゆく
)
により
然樣
(
さやう
)
心得よと申し渡しければ彼の者大いに怒り我は
嘉川主税之助
(
かがはちからのすけ
)
が悴藤五郎なり町奉行所などへ
相越
(
あひこす
)
べきものに非ずと云て
種々
(
さま/″\
)
に
惡口
(
あくこう
)
なしけれども役人は
頓着
(
とんちやく
)
なく其儘引立
連歸
(
つれかへ
)
りて
白洲
(
しらす
)
に
引据
(
ひきすゑ
)
置き大岡殿の前へ
出
(
いで
)
樣子を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
何方かと謂へば、父子の反目に就いて些とも
頓着
(
とんちやく
)
しなかツたといふ方が
適當
(
てきたう
)
だ。好く謂ツたら
嚴正
(
げんせい
)
な
中立態度
(
ちうりつないど
)
で、
敢
(
あへ
)
て子爵の味方をするのでも無ければ、また周三に同情を寄せるでも無かツた。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
頓
常用漢字
中学
部首:⾴
13画
着
常用漢字
小3
部首:⽬
12画
“頓”で始まる語句
頓
頓狂
頓死
頓馬
頓挫
頓首
頓智
頓興
頓著
頓服