“遣口”の読み方と例文
読み方割合
やりくち100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
吉川に対する自分の信用、吉川と岡本との関係、岡本とお延との縁合えんあい、それらのものがお秀の遣口やりくち一つでどう変化して行くか分らなかった。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
英人がづ運輸通商の便を計つて新領土の民心を収めようとする遣口やりくち兎角とかく武断の荒事あらごとに偏する日本の新領土経営と比べて大変な相違である。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
ぱっぱっとするお島の遣口やりくちに、不安をいだきながらも、気無性きぶしょうな養父は、お島の働きぶりを調法がらずにはいられなかった。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)