離縁りゑん)” の例文
なみだ各自てんでわけかうぞと因果いんぐわふくめてこれもぬぐふに、阿關おせきはわつといてれでは離縁りゑんをといふたもわがまゝで御座ござりました
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
いよ/\離縁りゑんするとでもはれてたのかとおちついてふに、良人おつと一昨日おとゝひよりうちへとてはかへられませぬ、五うちけるは平常つねこと
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
ねんも三ねん泣盡なきつくして今日けふといふ今日けふどうでも離縁りゑんもらふていたゞかうと决心けつしんほぞをかためました、うぞ御願おねがひで御座ござります離縁りゑんじやうつてくだされ
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
まへはそんなら眞實ほんとうわたし離縁りゑんするこゝろかへ、れたことよといつもげん七にはあらざりき。
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
あらためてふまではけれどわたしにはおやもなし兄弟きようだいもなし、差配さはい伯父おぢさんを仲人なかうどなりさとなりにてゝものなれば、離縁りゑんされてのどころとてはありませぬ、うぞ堪忍かんにんしていてくだされ
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
成程なるほどりきおにといふたからわたし魔王まわう御座ござんせう、モウいひませぬ、モウいひませぬ、けつしておりきことにつきて此後このごとやかくひませず、かげうはさしますまいゆゑ離縁りゑんだけは堪忍かんにんしてくだされ
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
勿体もつたいなきこととはりながららうへの待遇もてなしきのふにはず、うるさきとき生返事なまへんじして、をとこいかればれもはらたゝしく、おらぬものなら離縁りゑんしてくだされ、無理むりにもいてはとたのみませぬ
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)