鉄道てつどう)” の例文
旧字:鐵道
うちちちは、新しく鉄道てつどうくために、山の中を測量そくりょうに歩いていましたので、そのたんびアイヌ人を道案内みちあんないにたのんでいました。
くまと車掌 (新字新仮名) / 木内高音(著)
しょうちゃんは、まだ、鉄道てつどうのおじさんの洋服ようふくのボタンをたことがないとおもいました。せいちゃんも、こうちゃんも、まだっていなかったのでしょう。
金色のボタン (新字新仮名) / 小川未明(著)
かくてまた一週間しゅうかんぎ、ついにミハイル、アウエリヤヌイチととも郵便ゆうびん旅馬車たびばしゃ打乗うちのり、ちか鉄道てつどうのステーションをして、旅行りょこうにと出掛でかけたのである。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
さあ、切符きっぷをしっかりっておいで。お前はもうゆめ鉄道てつどうの中でなしにほんとうの世界せかいの火やはげしいなみの中を大股おおまたにまっすぐに歩いて行かなければいけない。
銀河鉄道の夜 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
こんどの旅行りょこうではじめて鉄道てつどうにのって、そのべんりなことがわかり、すべてのてんで、西洋せいようがすすんでいることをじっさいにしったので、諭吉ゆきちは、政治せいじのやりかたについても、きょうみをもちました。
さて、つぎにわたしがお話ししようと思うのは、北海道にはじめて鉄道てつどうができたころのことで、今からざっと四十年も前になりましょうか。
くまと車掌 (新字新仮名) / 木内高音(著)
そこにはいくにん土方どかた工夫こうふはいっていて、むかしからの大木たいぼくをきりたおし、みごとないしをダイナマイトでくだいて、そのあとから鉄道てつどういておりました。
眠い町 (新字新仮名) / 小川未明(著)
どんどんどんどん汽車はりて行きました。がけのはじに鉄道てつどうがかかるときは川が明るく下にのぞけたのです。ジョバンニはだんだんこころもちが明るくなってきました。
銀河鉄道の夜 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
現時げんじ見解けんかいおよ趣味しゅみるに、六号室ごうしつごときは、まことるにしのびざる、厭悪えんおえざるものである。かかる病室びょうしつは、鉄道てつどうること、二百露里ヴェルスタのこの小都会しょうとかいにおいてのみるのである。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
非常信号機ひじょうしんごうき? ——そういうものがあればいいのだが、なにしろ、むかしの開通かいつうしてまもなくの鉄道てつどうなのだから、そういう用意よういがまるでないのだ。
くまと車掌 (新字新仮名) / 木内高音(著)
ゆりちゃんは、鉄道てつどうのおじさんが、おばあさんをしんせつにしてやったのに感心かんしんしました。このことをしょうちゃんにあったとき、らしてやろうとおもいました。
金色のボタン (新字新仮名) / 小川未明(著)
それだけならぼくは冬に鉄道てつどうへ出ても行商ぎょうしょうしてもきっとかえしをつける。
或る農学生の日誌 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
鉄道てつどうにつとめているおじさんが、みちとしたんだわ。あのボタンを停車場ていしゃじょうっていって、とどけてあげればよかった。」と、ゆりちゃんはおもったのです。
金色のボタン (新字新仮名) / 小川未明(著)
そしてわしっていた土地とちうえ鉄道てつどういたり汽船きせんはしらせたり、電信でんしんをかけたりしている。こうしてゆくと、いつかこの地球ちきゅううえは、一ぽんも一つのはなられなくなってしまうだろう。
眠い町 (新字新仮名) / 小川未明(著)