つぢ)” の例文
はゞかりながら御鼻おんばなしたなが/\とえさせたまへば、そんじよ其處そこらにたいした御男子樣ごなんしさまとて、分厘ふんりん價値ねうちしと、つぢちて御慮外ごりよぐわいまをすもありけり。
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
やましたのはうには大分だいぶ流行病はやりやまひがございますが、このみづなにから、つぢはうからながれてるのではありませんか。)
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
指図役さしづやくのおかたでございますか、馬乗ばじようれいくだしてられます。四ツつぢところともつてりました電気燈でんきとうが、段々だん/\あかるくなつてると、したがつては西にかたむきましたやうでございます。
牛車 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
(はい、つぢ手前てまへ富山とやま反魂丹売はんごんたんうりひましたが、一あしさき矢張やツぱりこのみちはいりました。)
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
いつも威勢いせいよきくろぬりくるまの、それかどおとまつたむすめではないかと兩親ふたおや出迎でむかはれつるものを、今宵こよひつぢよりとびのりのくるまさへかへして悄然しよんぼり格子戸かうしどそとてば、家内うちには父親ちゝはゝあひかはらずの高聲たかごゑ
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
いつもは威勢よき黒ぬり車の、それかどに音が止まつた娘ではないかと両親ふたおやに出迎はれつる物を、今宵こよひつぢよりとびのりの車さへ帰して悄然しよんぼり格子戸かうしどの外に立てば、家内うちには父親が相かはらずの高声
十三夜 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
つぢつてひとつまはぢきをされて後生ごせういかゞとおもはるゝやうなりし。
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)