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賽錢
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さいせん
ふりがな文庫
“
賽錢
(
さいせん
)” の例文
新字:
賽銭
仁三郎は全くの一人者で、金も
係累
(
けいるゐ
)
も、人に怨を買ふ
覺
(
おぼ
)
えもなく、その上、
賽錢
(
さいせん
)
箱が無事で、取られた物といつては、拜殿の
鈴
(
すゞ
)
だけ。
銭形平次捕物控:008 鈴を慕う女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
『さうだ、神樣に頼みたいことがあつたら、前から拜むより、
後
(
うしろ
)
からさう言つた方がよく聞えるぜ、お
賽錢
(
さいせん
)
も
此處
(
こゝ
)
からの方が
利
(
き
)
くよ。』
東光院
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
『
野郎
(
やらう
)
、
俺
(
おれ
)
が
今
(
いま
)
投
(
な
)
げたお
賽錢
(
さいせん
)
を
踏
(
ふ
)
めアがツて、
太
(
ふて
)
え
奴
(
やつ
)
だ。ぶン
毆
(
なぐ
)
るから
然
(
さ
)
う
思
(
おも
)
へツ』と
呼
(
よば
)
はる。
探検実記 地中の秘密:29 お穴様の探検
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
お
賽錢
(
さいせん
)
下
(
くだ
)
され
行
(
い
)
つて
來
(
き
)
ますと
家
(
いへ
)
を
驅
(
か
)
け
出
(
だ
)
して、
中田圃
(
なかたんぼ
)
の
稻荷
(
いなり
)
に
鰐口
(
わにぐち
)
ならして
手
(
て
)
を
合
(
あは
)
せ、
願
(
ねが
)
ひは
何
(
なに
)
ぞ
行
(
ゆ
)
きも
歸
(
かへ
)
りも
首
(
くび
)
うなだれて
畔道
(
あぜみち
)
づたひ
歸
(
かへ
)
り
來
(
く
)
る
美登利
(
みどり
)
が
姿
(
すがた
)
、それと
見
(
み
)
て
遠
(
とほ
)
くより
聲
(
こゑ
)
をかけ
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「俺は今月淺草の觀音樣へ行つたのさ。思ひ切りお
賽錢
(
さいせん
)
をあげて、半日拜んだ揚句、この縁談を
卜
(
うらな
)
ふつもりで
御神籤
(
おみくじ
)
を
抽
(
ひ
)
いた——」
銭形平次捕物控:073 黒い巾着
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
漸
(
やうや
)
く
鐵條網
(
てつでうもう
)
の
外
(
そと
)
からお
賽錢
(
さいせん
)
を
投
(
な
)
げたのを、
變
(
へん
)
な
男子
(
をとこ
)
がノコ/\
來
(
き
)
て、
敬禮
(
けいれい
)
も
爲
(
せ
)
ず、
無遠慮
(
むゑんりよ
)
に、
穴
(
あな
)
に
入
(
はい
)
つて
加之
(
あまつさへ
)
お
賽錢
(
さいせん
)
を
踏
(
ふ
)
んだのだから、
先方
(
せんばう
)
の
身
(
み
)
になると
腹
(
はら
)
の
立
(
た
)
つのも
最
(
もつと
)
も千
萬
(
ばん
)
。
探検実記 地中の秘密:29 お穴様の探検
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
「勝手に驚くが宜い。その神農樣のお使ひ姫に、仇つぽいのか、可愛らしいのが居るんだらう。一と月一兩二分のお
賽錢
(
さいせん
)
ぢや高過ぎるぞ、馬鹿だなア」
銭形平次捕物控:322 死の秘薬
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
前
(
まへ
)
には
此横穴
(
このよこあな
)
の
前
(
まへ
)
まで、
參詣人
(
さんけいにん
)
を
寄
(
よ
)
せたのであるが、それでは
線香
(
せんかう
)
で
燻
(
くす
)
べたり、
賽錢
(
さいせん
)
を
投付
(
なげつ
)
けたりするので、
横穴
(
よこあな
)
の
原形
(
げんけい
)
の
毀損
(
きそん
)
する
虞
(
おそ
)
れが
有
(
あ
)
る
爲
(
ため
)
に、
博士
(
はかせ
)
は
取調上
(
とりしらべじやう
)
の
必用
(
ひつよう
)
から、
先日
(
せんじつ
)
警察
(
けいさつ
)
に
交渉
(
かうしよう
)
し
探検実記 地中の秘密:29 お穴様の探検
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
賽錢
(
さいせん
)
泥といふのは、何時の世にもあつたもので、器用なのは
鳥黐
(
とりもち
)
で釣り、荒つぽいのは箱を打ちこはすのですが、見たところ、そんな樣子は少しもありません。
銭形平次捕物控:008 鈴を慕う女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「こいつは又良い賣物になりますぜ親分、——不動樣が佛敵を刺し殺したとなると、
賽錢
(
さいせん
)
がうんと——」
銭形平次捕物控:130 仏敵
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
お
賽錢
(
さいせん
)
箱の中に、なにがしかの鳥目を投げ入れると、暫らく默祷をして居りましたが、何に
脅
(
おび
)
えたか、いきなり身を
飜
(
ひるがへ
)
してバタバタと逃げて行くのを、山門の前で
銭形平次捕物控:239 群盗
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
有難がる奴の方が餘つ程の
箆棒
(
べらぼう
)
で、あつしには
賽錢
(
さいせん
)
泥棒くらゐに踏んで相手にもしませんでしたよ
銭形平次捕物控:226 名画紛失
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
火伏
(
ひぶせ
)
の
行
(
ぎやう
)
とか何んとか言つて、散々
賽錢
(
さいせん
)
と
祈祷料
(
きたうれう
)
をせしめた上、四方から火を掛けさせ、煙が一パイになつた時を見測らつて護摩壇の拔け穴から、茶店の床下へ拔ける筈だつたんだ。
銭形平次捕物控:111 火遁の術
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
二階へ押し上がつて
大盡風
(
だいじんかぜ
)
を吹かせる安旗本の次男三男、
大店
(
おほだな
)
の息子手合まで、お由良の愛嬌に
溺
(
おぼ
)
れる者も少くなかつた中に、ガラツ八の八五郎も散々お
賽錢
(
さいせん
)
を入れ揚げた講中の一人で
銭形平次捕物控:122 お由良の罪
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
信者十萬、日々の
賽錢
(
さいせん
)
祈祷料
(
きたうれう
)
、淺草の觀音樣をさへ
凌
(
しの
)
ぐと言はれました。
銭形平次捕物控:111 火遁の術
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「千兩箱は
愚
(
おろ
)
か、ろくなお
賽錢
(
さいせん
)
もないよ」
銭形平次捕物控:110 十万両の行方
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
賽
漢検1級
部首:⾙
17画
錢
部首:⾦
16画
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賽錢箱