親友しんゆう)” の例文
こまっていると、ふいにくつおとがしたので、まさしく、てき出会であったと、がまえすると、おもいがけない、親友しんゆうだったので、二びっくりした。
たましいは生きている (新字新仮名) / 小川未明(著)
先生の親友しんゆう高橋順益たかはしじゅんえきという医師いしあり。いたっ莫逆ばくげきにして管鮑かんぽうただならず。いつも二人あいともないて予が家に来り、たがいあい調謔ちょうぎゃくして旁人ぼうじんを笑わしめたり。
『おおきみ、ねえ、きみぼくせつなる意中いちゅうしんじて、ぼく親友しんゆうみとめてくれることをしょうしてくださるでしょうね……え、きみ!』
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
余等は春光台をりて、一兵卒に問うて良平が親友しんゆう小田中尉の女気無おんなげなしの官舎を訪い、しばらく良平を語った。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
それ以前いぜんから、安藤あんどう某学校ぼうがっこう学費がくひまで補助ほじょしてもらい、無二むに親友しんゆうとして交際こうさいしておったのだが、安藤がいまの会社へはいって二年めの春、母なる人がなくなり
(新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
いまから足掛あしかけ四ねん以前いぜんに、わたくし親友しんゆう濱島武文はまじまたけぶみつまなる春枝夫人はるえふじんが、本國ほんごく令兄れいけい松島海軍大佐まつしまかいぐんたいさ病床やまひはんがめに、その良君をつとわかれ、愛兒あいじ日出雄少年ひでをせうねんともなふて、伊太利イタリーくに子ープルスかうはつ
高橋たかはしという親友しんゆう
ひと交際こうさいすることはかれいたってこのんでいたが、その神経質しんけいしつな、刺激しげきされやす性質せいしつなるがゆえに、みずかつとめてたれとも交際こうさいせず、したがってまた親友しんゆうをもたぬ。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
霊魂れいこんが、親友しんゆうすくったのですね。」と、わたしは、そのはなし感動かんどうしたのでした。そして、わたしは、あにく、ハーモニカのが、このごろ、たびたびきこえると、いいますと
たましいは生きている (新字新仮名) / 小川未明(著)
わたくしこの一言いちごんで、たちまち子ープルスの親友しんゆうや、春枝夫人はるえふじんこと回想くわいさうした。
ばんにはいつも郵便局長ゆうびんきょくちょうのミハイル、アウエリヤヌイチがあそびにる。アンドレイ、エヒミチにってはこの人間ひとばかりが、町中まちじゅう一人ひとりけぬ親友しんゆうなので。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)