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蕎麥屋
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そばや
ふりがな文庫
“
蕎麥屋
(
そばや
)” の例文
新字:
蕎麦屋
「變なことがありますよ、——あの町内の
蕎麥屋
(
そばや
)
で訊くと、
昨夜
(
ゆうべ
)
お舟のところで、確かに蕎麥を三つ取つたと言ふんで——」
銭形平次捕物控:097 許婚の死
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
はま
鍋
(
なべ
)
、あをやぎの
時節
(
じせつ
)
でなし、
鰌汁
(
どぢやうじる
)
は
可恐
(
おそろ
)
しい、せい/″\
門前
(
もんぜん
)
あたりの
蕎麥屋
(
そばや
)
か、
境内
(
けいだい
)
の
團子屋
(
だんごや
)
で、
雜煮
(
ざふに
)
のぬきで
罎
(
びん
)
ごと
正宗
(
まさむね
)
の
燗
(
かん
)
であらう。
深川浅景
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
すると、
此
(
この
)
夏頃から、松公といふ、色白の若い
蕎麥屋
(
そばや
)
の
出前
(
でまへ
)
を
口説
(
くどき
)
落して、
金
(
かね
)
(大工の名)の目を忍んで、チヨイ/\
宅
(
うち
)
へ引張込むやうになつた。
絶望
(旧字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
木曽路
(
きそぢ
)
を
通
(
とほ
)
るもので、その
蕎麥屋
(
そばや
)
を
知
(
し
)
らないものはないと、
伯父
(
をぢ
)
さんが
父
(
とう
)
さん
達
(
たち
)
に
話
(
はな
)
して
呉
(
く
)
れました。そこは
蕎麥屋
(
そばや
)
とも
思
(
おも
)
へないやうな
家
(
うち
)
でした。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
筋向うの大學の御用商人とかいふ男が醉拂つて細君を呶鳴る聲、器物を投げつける烈しい物音がひとしきり高かつた。暫らくすると支那
蕎麥屋
(
そばや
)
の笛が聞えて來た。
業苦
(旧字旧仮名)
/
嘉村礒多
(著)
▼ もっと見る
信州
白骨
(
しらほね
)
温泉は乘鞍嶽北側の中腹、海拔五千尺ほどの處に在る。温泉宿が四軒、
蕎麥屋
(
そばや
)
が二軒、荒物屋が一軒、合せて七軒だけでその山上の一部落をなしてをるのである。
樹木とその葉:35 火山をめぐる温泉
(旧字旧仮名)
/
若山牧水
(著)
湯
(
ゆ
)
へ
行
(
ゆ
)
くにも、
蕎麥屋
(
そばや
)
へ
入
(
はひ
)
るにも
紋着
(
もんつき
)
だつた
事
(
こと
)
がある、こゝだけでも
春
(
はる
)
の
雨
(
あめ
)
、また
朧夜
(
おぼろよ
)
の
一時代
(
いちじだい
)
の
面影
(
おもかげ
)
が
思
(
おも
)
はれる。
春着
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
詳
(
くは
)
しく言へば、進藤孫三郎の家を出て、左右に別れた二人は、和泉橋の先の柳森稻荷の
蕎麥屋
(
そばや
)
ののれんの中で、人知れず
身裝
(
みなり
)
を變へたのを、さすがの曲者も氣が付かなかつたのでせう。
銭形平次捕物控:317 女辻斬
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
寢覺
(
ねざめ
)
といふところには
名高
(
なだか
)
い
蕎麥屋
(
そばや
)
がありました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
道理
(
だうり
)
で、そこらの
地内
(
ちない
)
や
横町
(
よこちやう
)
へ
入
(
はひ
)
つても、つきとほしの
笄
(
かうがい
)
で、
褄
(
つま
)
を
取
(
と
)
つて、
羽子
(
はね
)
を
突
(
つ
)
いて
居
(
ゐ
)
るのが、
聲
(
こゑ
)
も
掛
(
か
)
けはしなかつた。
割前勘定
(
わりまへかんぢやう
)
。
乃
(
すなは
)
ち
蕎麥屋
(
そばや
)
だ。と
言
(
い
)
つても、
松
(
まつ
)
の
内
(
うち
)
だ。
春着
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
眺めたり、
蕎麥屋
(
そばや
)
の前でクン/\鼻を鳴らしたり、お前の樣子は尋常ぢやないぜ
銭形平次捕物控:284 白梅の精
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
六四
寢覺
(
ねざめ
)
の
蕎麥屋
(
そばや
)
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
第一
(
だいいち
)
この
家
(
いへ
)
は、むかし
蕎麥屋
(
そばや
)
で、
夏
(
なつ
)
は
三階
(
さんがい
)
のもの
干
(
ほし
)
でビールを
飮
(
の
)
ませた
時分
(
じぶん
)
から
引續
(
ひきつゞ
)
いた
馴染
(
なじみ
)
なのである。——
座敷
(
ざしき
)
も、
趣
(
おもむき
)
は
變
(
かは
)
つたが、そのまゝ
以前
(
いぜん
)
の
俤
(
おもかげ
)
が
偲
(
しの
)
ばれる。……
名
(
めい
)
ぶつの
額
(
がく
)
がある
筈
(
はず
)
だ。
春着
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
蕎麥屋
(
そばや
)
でも小料理屋でもいゝ、昨夜あたりお舟のところへ何か出前物を持込まなかつたか、持込んだ時、お舟と和助が
確
(
たし
)
かにゐたか、それを訊き出すんだ、——それから、酒屋も訊いて見るんだぜ
銭形平次捕物控:097 許婚の死
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
蕎
漢検準1級
部首:⾋
15画
麥
部首:⿆
11画
屋
常用漢字
小3
部首:⼫
9画
“蕎麥”で始まる語句
蕎麥
蕎麥掻
蕎麥粉
蕎麥幹
蕎麥畑
蕎麥切
蕎麥湯