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腕環
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うでわ
ふりがな文庫
“
腕環
(
うでわ
)” の例文
腕環
(
うでわ
)
……それから
頸
(
くび
)
飾り……外そうとして、何気なく手をやって、いつもとはまったく手触りの違うのに、おや! と気が付いた。
グリュックスブルグ王室異聞
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
そこにはめていた金色の
腕環
(
うでわ
)
をぬきとって、哲雄君に手渡し、「これが何よりの証拠だ」というような身ぶりをして見せました。
新宝島
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
伯爵は其箱を見、この答えを聴くより、
忽
(
たちま
)
ち露子の腕を取って、其腕に
玉村
(
たまむら
)
侯爵から贈って来た
腕環
(
うでわ
)
を
嵌
(
は
)
め満面に
溢
(
あふ
)
るるばかりの
笑
(
えみ
)
を
湛
(
たた
)
えて
黄金の腕環:流星奇談
(新字新仮名)
/
押川春浪
(著)
孔雀
(
くじゃく
)
の羽根の扇を持って、
頸飾
(
くびかざ
)
りだの
腕環
(
うでわ
)
だのをギラギラさせて、西洋人だのいろんな男に囲まれながら、盛んにはしゃいでいるんだそうです
痴人の愛
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
私は誰か蛮人にでも出会ったら、さっそく、
腕環
(
うでわ
)
やガラス環などをやって、生命だけは助けてもらおうと思っていました。
ガリバー旅行記
(新字新仮名)
/
ジョナサン・スウィフト
(著)
▼ もっと見る
大きな頬の
黒子
(
ほくろ
)
一ツ残してそのほかは真ッ白けに塗りたくり、半裸同様なあらわな腕には
金無垢
(
きんむく
)
の
腕環
(
うでわ
)
デカデカ。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「血が少し附いていますが、わざと
拭
(
ふ
)
いてありません。衝突の時に、
腕環
(
うでわ
)
の
止金
(
とめがね
)
が肉に喰い入ったのです。」
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
腕環
(
うでわ
)
には、
鑞
(
ろう
)
付けにしたブリキの自在環の代わりに、はめ込んだブリキの自在環をつけることを発明しました。その方がきれいで、品もよく、価も安いのです。
レ・ミゼラブル:08 第五部 ジャン・ヴァルジャン
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
ヴアイオレツトの
香
(
かほり
)
、
嬌紅
(
けうこう
)
艶紫
(
えんし
)
の衣の色、
指環
(
ゆびわ
)
腕環
(
うでわ
)
の金玉の光、美人(と云はむは
偽
(
いつはり
)
なるべし、余は不幸にして唯一人も美人をば夜会の席に見る能はざりければ)
燕尾服着初めの記
(新字旧仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
跪
(
ひざまづ
)
いて、彼はその寶物を彼女の足下に置く。信じられぬといふ容子と喜びとが彼女の顏付と身振りとに表はれる。旅人はその
腕環
(
うでわ
)
を彼女の腕に
耳環
(
みゝわ
)
を耳に着けてやる。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
その上にも彼は、隅の金庫を開いて中から取出した貴金属細工のついた
帯留
(
おびどめ
)
や指環の箱、宝石入りのブローチの箱、
腕環
(
うでわ
)
の箱などをその鞄の中、ほどよきところへ押込んだ。
鞄らしくない鞄
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
また
腕
(
うで
)
には
腕環
(
うでわ
)
、
指
(
ゆび
)
には
指環
(
ゆびわ
)
をつけ、
足
(
あし
)
には
金
(
きん
)
めっきした
美
(
うつく
)
しい
銅
(
どう
)
の
靴
(
くつ
)
が
添
(
そ
)
へてあるばかりでなく、この
墓
(
はか
)
からは
支那
(
しな
)
から
渡
(
わた
)
つた
銅器
(
どうき
)
、がらす
器
(
き
)
の
類
(
るい
)
をはじめ、
馬具
(
ばぐ
)
、
刀劍
(
とうけん
)
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
あゝ、それは大変ちがふ……あの若い女は最近本国から浮浪して来た
乞食
(
こじき
)
の一種なんです。彼の女の
腕環
(
うでわ
)
なぞも、高利をはらつて、或る印度商人から借りてゐるものに過ぎぬ。
アリア人の孤独
(新字旧仮名)
/
松永延造
(著)
その
龕子
(
がんす
)
一つでも二百円以上三百円位するそうです。で右の腕には小さな
法螺貝
(
ほらがい
)
の
殻
(
から
)
の
腕環
(
うでわ
)
、左の腕には銀の
彫物
(
ほりもの
)
のしてある腕環を掛けて居る。それから
前垂
(
まえだれ
)
は誰でも掛けて居る。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
胴体の豊満な肉づけ。その柔らかさ、しなやかさ。さらにまた奇妙に長い右腕の円さ。腕の先の
腕環
(
うでわ
)
をはめたあたりから天衣をつまんだふくよかな指に移って行く間の特殊なふくらみ。
古寺巡礼
(新字新仮名)
/
和辻哲郎
(著)
その白いふくよかな腕には宝石をちりばめた
腕環
(
うでわ
)
がかがやいていた。
世界怪談名作集:10 廃宅
(新字新仮名)
/
エルンスト・テオドーア・アマーデウス・ホフマン
(著)
Aの声 お前は金の
腕環
(
うでわ
)
なんぞはめているね。
青年と死
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
黄金
(
きん
)
の
腕環
(
うでわ
)
や紫の
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
が、その甲斐もなくついに迷宮に入ったまま、今もって犯人の目星はもちろん、
奪
(
と
)
られた
頸
(
くび
)
飾り、
腕環
(
うでわ
)
の行方も、
杳
(
よう
)
として判明せぬのである。
グリュックスブルグ王室異聞
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
そして女の
金蛇
(
きんだ
)
の
腕環
(
うでわ
)
を取って、そこからつかみ出すやいな、土間の一隅に
埋
(
い
)
けてあった三箇の大きな
酒甕
(
さけがめ
)
のうちの一つへ、
女将
(
おかみ
)
の体を
逆
(
さか
)
しまに
放
(
ほう
)
り込んでしまった。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
溺れた屍が鳥と
帆檣
(
ほばしら
)
の下に沈み、緑色の水を
透
(
とほ
)
してほの見え、
腕環
(
うでわ
)
が洗ひ流されたか、それとも引きちぎられたかした美しい一本の腕だけが、くつきりと見えてゐるのだ。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
伯爵は三人の娘の顔を
打眺
(
うちなが
)
め、
黄金
(
おうごん
)
の
腕環
(
うでわ
)
を再び自分の手に取って
黄金の腕環:流星奇談
(新字新仮名)
/
押川春浪
(著)
仏蘭西生まれの夫人の父親は村の
錺
(
かざり
)
職であった。錺屋の父親を持っている以上、もちろん大人にも盗品の
頸
(
くび
)
飾りや
腕環
(
うでわ
)
類の分解なぞは、造作なくできるであろう。
グリュックスブルグ王室異聞
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
肉づきのいい
雪膚
(
せっぷ
)
の
腕
(
かいな
)
もあらわにむき出した
羅衣軽裳
(
らいけいしょう
)
の若い
女将
(
おかみ
)
で、
柘榴
(
ざくろ
)
色の唇をキュッとゆがめ、
金蛇
(
きんだ
)
の
腕環
(
うでわ
)
のみえる手を頬の辺りにやって、さっきから虫を抑えていた風だった。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
その後で、彼はイィシュトン家の二令孃とデント夫人とを
名指
(
なざ
)
した。彼は私の方を見た。ちやうど私は彼の傍に居合せた。デント夫人の
腕環
(
うでわ
)
がとれかゝつてゐたのを締め直して上げてゐたのだ。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
足はみな裸足だが獣骨の
足環
(
あしわ
)
をはめ、半身の赤銅のような皮膚を
剥
(
む
)
き出しているが、腕くびに魚眼や貝殻の
腕環
(
うでわ
)
をなし、紅毛
碧眼
(
へきがん
)
の頭には、
白孔雀
(
しろくじゃく
)
や
極楽鳥
(
ごくらくちょう
)
の羽根を飾って、怪美なこと
三国志:10 出師の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
腕
常用漢字
中学
部首:⾁
12画
環
常用漢字
中学
部首:⽟
17画
“腕”で始まる語句
腕
腕車
腕白
腕利
腕組
腕力
腕拱
腕節
腕時計
腕木