“腕時計”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うでどけい87.5%
うでとけい12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
わらの上のわかい農夫はぎょっとしました。そしていそいで自分の腕時計うでどけい調しらべて、それからまるで食い込むようにむこうのあやしい時計を見つめました。
耕耘部の時計 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
半之丞はこの金を握るが早いか、腕時計うでどけいを買ったり、背広せびろこしらえたり、「青ペン」のおまつと「お」の字町へ行ったり、たちまち豪奢ごうしゃきわめ出しました。
温泉だより (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
車が日比谷まで来ると、車掌は乗換切符に剪刀はさみを入れようとして、自分の腕時計うでとけいを見た。すると安物の腕時計うでとけいは安物の政友会内閣の大蔵大臣のやうに両手を伸ばしたまゝ昼寝をしてゐた。
車掌は安心して腕時計うでとけいの針を十二時五分過ぎに直した。