“袂時計”の読み方と例文
読み方割合
たもとどけい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
まだ床を離れない細君は、手を延ばして彼の枕元から取った袂時計たもとどけいを眺めていた。下女げじょ俎板まないたの上で何か刻む音が台所の方で聞こえた。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
お送り役と氷見役立ちあいで袂時計たもとどけいを持ってお駕籠の早さを割りつけ、大袈裟にいや、氷室から西の丸の御車寄まで何千何百歩と、きっちりときまっているくらいなものなんです
顎十郎捕物帳:08 氷献上 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
「ヴィクトル」は袂時計たもとどけいの鎖をいらいだした。
あいびき (新字新仮名) / イワン・ツルゲーネフ(著)