“袂糞”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たもとくそ66.7%
たもとぐそ33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と云つて力三は悪戯者いたづらものらしくそれを見せびらかしながらひねくつて居る。お末はふと棚の隅から袂糞たもとくそのやうな塵をかぶつたガラス壜を三本取出した。
お末の死 (新字旧仮名) / 有島武郎(著)
と云ううちに吾輩は、そこいらを探しまわったが、成る程遺書かきおきらしいものはどこにも無い。女のたもとから額縁の裏まで引っくり返してみたが、出て来たものは袂糞たもとくそとホコリばかりだ。
山羊髯編輯長 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「これ、袂糞たもとぐそでも付けさんしょ」とお種は気をんで、「折角せっかく今日は髪まで結って、皆な面白く遊ぼうという日だに、指なぞを切っては大事おおごとだぞや」
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)