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ふりがな文庫
“
老僕
(
ろうぼく
)” の例文
数間
(
かずま
)
の
爺
(
じい
)
やのことは、ツイうっかりしてまだ一
度
(
ど
)
もお
風評
(
うわさ
)
を
致
(
いた
)
しませんでしたが、これは、むかし
鎌倉
(
かまくら
)
の
実家
(
さと
)
に
仕
(
つか
)
えていた
老僕
(
ろうぼく
)
なのでございます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
ラネーフスカヤ夫人を停車場まで迎えに行った
老僕
(
ろうぼく
)
フィールスが、
杖
(
つえ
)
にすがりながら、あたふたと舞台をよこぎる。
桜の園
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
女中が二人、書生が一人、
老僕
(
ろうぼく
)
が一人、他に
抱車夫
(
かかえしゃふ
)
が一人という大家族であったので、家も相当に広く、間数がいくつもあって
廊下
(
ろうか
)
続きになっていた。
小泉八雲の家庭生活:室生犀星と佐藤春夫の二詩友を偲びつつ
(新字新仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
その年
閏
(
うるう
)
五月五日、
咸臨丸
(
かんりんまる
)
は
無事
(
ぶじ
)
に
帰朝
(
きちょう
)
し、
艦
(
かん
)
の
浦賀
(
うらが
)
に
達
(
たっ
)
するや、予が家の
老僕
(
ろうぼく
)
迎
(
むかい
)
に
来
(
きた
)
りし時、先生
老僕
(
ろうぼく
)
に向い、
吾輩
(
わがはい
)
留守中
(
るすちゅう
)
江戸において何か
珍事
(
ちんじ
)
はなきやと。
瘠我慢の説:05 福沢先生を憶う
(新字新仮名)
/
木村芥舟
(著)
傍屋
(
はなれ
)
の、
狭
(
せま
)
くるしい
薄
(
うす
)
ぎたない
控
(
ひか
)
え
室
(
しつ
)
へ、わたしが
押
(
おさ
)
えても止らぬ武者ぶるいに総身を
震
(
ふる
)
わせながら入って行くと、そこでわたしを
迎
(
むか
)
えたのは、
白髪
(
しらが
)
あたまの
老僕
(
ろうぼく
)
だった。
はつ恋
(新字新仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
▼ もっと見る
その後で
老僕
(
ろうぼく
)
を呼んでそわそわといいつけた。
討たせてやらぬ敵討
(新字新仮名)
/
長谷川伸
(著)
老僕
(
ろうぼく
)
額
(
ひたい
)
を
蹙
(
しか
)
め、
有
(
あ
)
り有り、
大変
(
たいへん
)
が有りたりという。先生手を
挙
(
あ
)
げて、そは
姑
(
しば
)
らく
説
(
と
)
くを
休
(
や
)
めよ、我まずこれを言わん、
浮浪
(
ふろう
)
の
壮士
(
そうし
)
が
御老中
(
ごろうじゅう
)
にても
暗殺
(
あんさつ
)
せしにはあらざる
歟
(
か
)
と。
瘠我慢の説:05 福沢先生を憶う
(新字新仮名)
/
木村芥舟
(著)
例の
老僕
(
ろうぼく
)
が、無愛想な
眼
(
め
)
でわたしをじろりと見ると、しぶしぶ
腰掛
(
こしかけ
)
から
尻
(
しり
)
をもたげた。
はつ恋
(新字新仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
私
(
わたくし
)
の
父
(
ちち
)
も、
母
(
はは
)
も、それから
私
(
わたくし
)
の
手元
(
てもと
)
に
召
(
めし
)
使
(
つか
)
っていた、
忠実
(
ちゅうじつ
)
な
一人
(
ひとり
)
の
老僕
(
ろうぼく
)
なども、
私
(
わたくし
)
が
岩屋
(
いわや
)
に
居
(
お
)
る
時
(
とき
)
に
前後
(
ぜんご
)
して
歿
(
ぼっ
)
しまして、その
都度
(
つど
)
私
(
わたくし
)
はこちらから、
見舞
(
みまい
)
に
参
(
まい
)
ったのでございます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
フィールス
老僕
(
ろうぼく
)
、八十七歳
桜の園
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
或日、
老僕
(
ろうぼく
)
、先生の家に至りしに、二三の
来客
(
らいかく
)
ありて、
座敷
(
ざしき
)
の真中に
摺鉢
(
すりばち
)
に
鰯
(
いわし
)
のぬたを
盛
(
も
)
り、
側
(
かたわ
)
らに
貧乏徳利
(
びんぼうとくり
)
二ツ三ツありたりとて、
大
(
おおい
)
にその
真率
(
しんそつ
)
に驚き、帰りて
家人
(
かじん
)
に
告
(
つ
)
げたることあり。
瘠我慢の説:05 福沢先生を憶う
(新字新仮名)
/
木村芥舟
(著)
“老僕”の意味
《名詞》
高齢の下僕。
(出典:Wiktionary)
老
常用漢字
小4
部首:⽼
6画
僕
常用漢字
中学
部首:⼈
14画
“老”で始まる語句
老
老人
老爺
老婆
老耄
老舗
老獪
老母
老婢
老女