立直たてなほ)” の例文
千葉家ちばけふて大黒柱だいこくばしら異状いじやうつては立直たてなほしが出來できぬ、さうではいかと奧樣おくさまくらべてへば、はッ、はッ、とこたへてことばかりき。
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
南無三なむさん膝を立直たてなほし、立ちもやらず坐りも果てで、たましひ宙に浮くところに、沈んで聞こゆる婦人の声、「山田やまだ山田」と我が名を呼ぶ、哬呀あなやかうべ掉傾ふりかたむ
妖怪年代記 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
それゆゑ日本にほん經濟けいざい立直たてなほ必要ひつえうがあるのであるが、經濟けいざい立直たてなほしが出來でき累年るゐねんつゞ輸入超過ゆにふてうくわげん國際貸借こくさいたいしやく改善かいぜんせられてはじめきん解禁かいきん出來でき
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
證據にと目にかどたつれば惣内ひざ立直たてなほし名主役の惣内を盜人などとは言語同斷ごんごどうだんなり九助品に依りすぢに因ては了簡れうけん成難なりがたしと聞皆々みな/\四方より九助を取まきたり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
又々あらたあらた立直たてなほ奉行所ぶぎやうしよへ申上て昨夜さくや御成門へいたづら仕りしが南無阿彌陀佛なむあみだぶつと書しは淨土宗じやうどしうのともがらねたみしと相見あひみえ申候如何計申べしや何卒なにとぞ公儀こうぎ威光ゐくわう
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
またぱうからへばきん解禁かいきんをなすことが日本にほん經濟けいざい立直たてなほしを將來しやうらい財界ざいかい安定あんてい招來せうらいする所以ゆゑんである。
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
またぱう我國わがくに經濟けいざい立直たてなほしが出來でき堅實けんじつなる基礎きそうへつのであるからこれよりきた生産費せいさんひ低減ていげんによりてうしなところつぐなけの用意ようい覺悟かくごをなすべきことゝかんがへるのである。
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
外し素湯さゆを呑やゝあつて十兵衞はひざ立直たてなほかくも我さへ居ずばつまや子に然まで難儀はかゝるまじ思ひ定めし事成ば何樣あつても己は居られぬ留守るす其方達そちたちまもつてくれといふ袖袂そでたもと取縋とりすがり此身を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)