トップ
>
相場
>
そうば
ふりがな文庫
“
相場
(
そうば
)” の例文
しかし、トム
吉
(
きち
)
が、
真物
(
ほんもの
)
どおりの
相場
(
そうば
)
で、
正直
(
しょうじき
)
に
買
(
か
)
ったと
知
(
し
)
ると、たちまち、
主人
(
しゅじん
)
の
顔
(
かお
)
は
不機嫌
(
ふきげん
)
に
変
(
か
)
わって、
怒
(
おこ
)
り
出
(
だ
)
しました。
トム吉と宝石
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
たいがい弱いほうに
理窟
(
りくつ
)
があるに
相場
(
そうば
)
がきまっているから、そこでこの夫婦喧嘩師の茨右近と知らずのお絃は、いつも大勢を向うにまわして
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
学資は弘前藩から送って来る五人扶持の
中
(
うち
)
三人扶持を売って弁ずることが出来た。当時の
相場
(
そうば
)
で一カ月金二両三分二朱と四百六十七文であった。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
しかしてこの評価はその使用の場合によりあるいは高きことあれば、あるいは安きことありて、
相場
(
そうば
)
が一定しない。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
「仕方がないな。ガラはガラ落ちさ。急に
相場
(
そうば
)
が下るんだ。財産が三分の一になったところへ震災で痛手を蒙っているから、
迚
(
とて
)
も建て直しなんか出来ない」
凡人伝
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
▼ もっと見る
おえねえ
頓痴奇
(
とんちき
)
だ、
坊主
(
ぼうず
)
ッ
返
(
けえ
)
りの
田舎漢
(
いなかもの
)
の癖に
相場
(
そうば
)
も
天賽
(
てんさい
)
も気が
強
(
つえ
)
え、あれでもやっぱり取られるつもりじゃあねえ
中
(
うち
)
が
可笑
(
おかし
)
い。ハハハ、いい
業
(
ごう
)
ざらしだ。
貧乏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
これはその男にとっては
相場
(
そうば
)
をやるようなもので、かれは十五年の期限のつきないまえにいつか植木屋が
証文
(
しょうもん
)
どおりにいかなくなるときの来ることを
望
(
のぞ
)
んでいた。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
病院を経営なさる御都合上、幾らか
相場
(
そうば
)
にも関係なさったらしく、或時好条件の株があるが買ったらと、
頻
(
しき
)
りにお勧めになるので、
金子
(
きんす
)
をお預けしたのだそうです。
鴎外の思い出
(新字新仮名)
/
小金井喜美子
(著)
自家
(
うち
)
のお春っ子お兼っ子に
一貫目
(
いっかんめ
)
何銭の
掻
(
か
)
き賃をくれて、大急ぎで掻いた繭を車に積んで、重い車を引張って此処其処
相場
(
そうば
)
を聞き合わせ、一銭でも高い買手をやっと見つけて
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
一層気掛りの
度合
(
どあい
)
が増したものと見え、彼女は
相場
(
そうば
)
をして見ようかとさえ思ったのだ。
樋口一葉
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
真白なシャツに
卸立
(
おろした
)
てのフロックを着て、すでに幾分か
相場
(
そうば
)
を狂わせてる上へ、右の手へ重そうに下げた四本の
麦酒
(
ビール
)
を縄ぐるみ、
鰹節
(
かつぶし
)
の
傍
(
そば
)
へ置くと同時に挨拶もせず、どっかと腰を下ろして
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「
相場
(
そうば
)
をやったのですよ。相場ですっかりすってしまったのです」
脳の中の麗人
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
他国の
相場
(
そうば
)
より幾割の
高価
(
こうか
)
にて引受け申すべしとの事なり。
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
牛乳
(
ぎゅうにゅう
)
の
相場
(
そうば
)
冬 第三百五十五 牛乳の相場
食道楽:冬の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
「お
母
(
かあ
)
さん、
新聞
(
しんぶん
)
に
出
(
で
)
ている
相場
(
そうば
)
は、
純金
(
じゅんきん
)
をばいうのでしょう、それでなくとも、
持
(
も
)
っていけば、きっと
安
(
やす
)
いことをいいますよ。」と、
令二
(
れいじ
)
が、いいました。
金歯
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
長崎奉行は二千両、御目附は千両という
相場
(
そうば
)
が立った位で、いまこの、筆屋の幸吉が定公に
担
(
かつ
)
がせて持って来ているものは、一見
膳部
(
ぜんぶ
)
のような箱だが、これは膳にして膳に
非
(
あら
)
ず。
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
砂利
(
じゃり
)
や
玉石
(
たまいし
)
は玉川
最寄
(
もより
)
から来るが、
沢庵
(
たくあん
)
の
重石
(
おもし
)
以上は上流
青梅
(
あおめ
)
方角から来る。一貫目一銭五厘の
相場
(
そうば
)
だ。
択
(
えら
)
んだ石を
衡
(
はかり
)
にかけさせて居たら、
土方体
(
どかたてい
)
の男が通りかゝって眼を
瞪
(
みは
)
り
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
「大体そんな
相場
(
そうば
)
かね」
負けない男
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
小作人
(
こさくにん
)
には、やかましく
年貢
(
ねんぐ
)
を
取
(
と
)
り
立
(
た
)
てるし、それでも
足
(
た
)
りないので、
鉱山
(
こうざん
)
や、
相場
(
そうば
)
でもうけようとして、かえって、すっかり
財産
(
ざいさん
)
を
失
(
な
)
くしてしまい、
家
(
いえ
)
も、
土地
(
とち
)
も
武ちゃんと昔話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
といって、トム
吉
(
きち
)
は、
真物
(
ほんもの
)
の
相場
(
そうば
)
どおりに
高値
(
たかね
)
で
買
(
か
)
ったのでした。
トム吉と宝石
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
“相場”の意味
《名詞》
市場で取引される商品の値段。
現物の取引をせず市場価格の変動による差額で利益を得ようとする投機的取引。またそのような取引を行う市場。
(比喩的)通例。世間一般の評価。
(出典:Wiktionary)
相
常用漢字
小3
部首:⽬
9画
場
常用漢字
小2
部首:⼟
12画
“相場”で始まる語句
相場師
相場状
相場朋厚
相場三左衛門