病気びやうき)” の例文
旧字:病氣
大病たいびやうでも自分で死ぬと覚悟かくごをし、医者いしや見放みはなした事も知つてり、御看病ごかんびやうは十分にとゞき、自分もう死ぬとあきらめがいてしまつても、とろ/\と病気びやうきづかれで寝附ねついた時に
明治の地獄 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
病気びやうきのために、衣絵きぬゑさんが、若手わかて売出うりだしの洋画家やうぐわかであつた、婿君むこぎみと一しよに、鎌倉かまくら出養生でやうじゆうをしてたのは……あとでおもへば、それもさびしい……はるころからつてた。
続銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
あに一人ひとりあつたが戦地せんちおくられるともなく病気びやうきたふれ、ちゝ空襲くうしふとき焼死せうしして一全滅ぜんめつした始末しまつに、道子みちこ松戸まつど田舎ゐなか農業のうげふをしてゐる母親はゝおや実家じつかはゝともにつれられてつたが
吾妻橋 (新字旧仮名) / 永井荷風永井壮吉(著)
りやうさん学校がくかう御試験中ごしけんちうだとまをすではございませんか。アヽ左様さう。それにわたしところへばつかしらしやつてよろしいんですか。そんなことまでにするにはおよばない病気びやうきためにわるいから。
闇桜 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
また馬鹿ばかなことをふよそんなよはだから病気びやうきがいつまでもなほりやアしないきみ心細こゝろぼそことつてたまへ御父おとつさんやおつかさんがどんなに心配しんぱいするかれません孝行かう/\きみにも似合にあはない。
闇桜 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
もらつたが、橋本先生はしもとせんせいいたゞいてもむづかしいとはれた、さういふ御名医方ごめいゝがた見放みはなすくらゐの病気びやうきだから、ぼく覚悟かくごをしてたけれども、少し横になつてうと/\られると思つたら
明治の地獄 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
怪我けが過失あやまち病気びやうきなら格別かくべつ、……如何いか虚気うつけなればとつて、」
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
かねて、病気びやうきとはいてた。
続銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)