トップ
>
牡
>
おす
ふりがな文庫
“
牡
(
おす
)” の例文
存命
(
ながら
)
えて坊主になって老い朽ちた。娘のために、姉上はそれさえお引取りになった。けれども、その魂は、途中で
牡
(
おす
)
の
海月
(
くらげ
)
になった。
海神別荘
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「
牡
(
おす
)
と
牝
(
めす
)
と」ふたりの雇い人がいた。新しい雇い人がやって来る時には、ジルノルマン氏は新たに洗礼名をつけてやるのを常とした。
レ・ミゼラブル:06 第三部 マリユス
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
このパリーのきれいな人たちは、
牡
(
おす
)
が自分を裏切った
牝
(
めす
)
を殺そうとする畜生的な本能にたいして、いろいろ抗弁して、寛大な理性を説くんですね。
ジャン・クリストフ:10 第八巻 女友達
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
「此奴も奇抜な意匠だ。左右少し面相の
異
(
かわ
)
っているのは
牝
(
めす
)
牡
(
おす
)
の積りなんだろう。君、用心し給え。
掏摸
(
すり
)
がいるぜ」
ぐうたら道中記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
家畜の宰領をしているラファエレに、現在の頭数を聞いて見たら、乳牛三頭、
犢
(
こうし
)
が
牝
(
めす
)
牡
(
おす
)
各一頭ずつ、馬八頭、(ここ迄は聞かなくても知っている。)豚が三十匹余り。
光と風と夢
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
▼ もっと見る
この
膃肭獣
(
おっとせい
)
と云うやつは、
牡
(
おす
)
が一匹いる所には、
牝
(
めす
)
が百匹もくっついている。まあ人間にすると、牧野さんと云う所です。そう云えば顔も似ていますな。だからです。
奇怪な再会
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「今度、家に赤ちやんが生れるのよ」と話したら「え? あなたの御家の犬、
牡
(
おす
)
だつたでせう」
赤ちやん
(新字旧仮名)
/
平山千代子
(著)
どこの動物園へ行って見ても、猛獣の檻には大てい
牡
(
おす
)
と
牝
(
めす
)
とがお揃いでいるものだわ。あたし、もう
先
(
せん
)
から、あんたにお嫁さんをお世話しなけりゃと思って、いろいろ心がけていたのよ。
黒蜥蜴
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
ごろりと仰向きに臥ている
牡
(
おす
)
、右の前
鰭
(
ひれ
)
で、はたりはたりと煽いでいるもの
フレップ・トリップ
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
「お浜、
牡
(
おす
)
にばかり親切するのでなかど。
牝
(
めす
)
にもオカラをやってくれよ」
南方郵信
(新字新仮名)
/
中村地平
(著)
「だって小父さん、
牝
(
めす
)
牡
(
おす
)
ならば
喧嘩
(
けんか
)
しないって云うじゃありませんか」
蓼喰う虫
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
此
(
ここ
)
に
怜悧
(
りこう
)
な
観世物師
(
みせものし
)
があったら、
直
(
ただち
)
に前代未聞と吹聴すべき
山𤢖
(
やまわろ
)
なるものの正体は
抑
(
そも
)
何
(
ど
)
んなであったか。
勿論
(
もちろん
)
、彼等にも
牝
(
めす
)
牡
(
おす
)
はあろうが、今ここに屍体となって現われたのは、
確
(
たしか
)
に女性であった。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
そこへブロッケンの山から駆けて帰る、年の寄った
山羊
(
やぎ
)
の
牡
(
おす
)
が
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
ドウ、ドウ、二本松生れの五歳の
牡
(
おす
)
で、ドウ、ドウ
銭形平次捕物控:065 結納の行方
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
体重
牡
(
おす
)
で一一〇
封度
(
ポンド
)
、
牝
(
めす
)
で八〇封度まで
陰獣トリステサ
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
... 買って料理に使いますが犢の肉もやっぱり一週間位
置
(
お
)
けますか」お登和嬢「イイエ犢の肉は牛肉よりも
食頃
(
たべごろ
)
が速いので
極
(
ご
)
く寒い時でも
屠
(
ほふ
)
ってから三、四日目位でございます」妻君「犢の肉はやっぱり
大牛
(
おおうし
)
のように
牝牛
(
めうし
)
の方がいいのでしょうか」お登和嬢「犢の時は
孰方
(
どちら
)
も同じ事ですが大概
牡
(
おす
)
ばかりで
牝
(
めす
)
は
滅多
(
めった
)
に
屠
(
ほふ
)
りません。 ...
食道楽:冬の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
(いんえご
懇
(
ねんごろ
)
には及びましねえ。しっ!)と
荒縄
(
あらなわ
)
の
綱
(
つな
)
を引く。青で
蘆毛
(
あしげ
)
、
裸馬
(
はだかうま
)
で
逞
(
たくま
)
しいが、
鬣
(
たてがみ
)
の薄い
牡
(
おす
)
じゃわい。
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
するとある日女たちは、どこから
洞穴
(
ほらあな
)
へつれて来たか、一頭の犬を飼うようになった。犬は全身まっ黒な、
犢
(
こうし
)
ほどもある
牡
(
おす
)
であった。彼等は、殊に
大気都姫
(
おおけつひめ
)
は、人間のようにこの犬を可愛がった。
素戔嗚尊
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
女房は
狼
(
おおかみ
)
の
牝
(
めす
)
が
牡
(
おす
)
に従うように、うなりながらその言葉に従った。
レ・ミゼラブル:06 第三部 マリユス
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
半七 そのほかに
牡
(
おす
)
の犬っころは何匹飼ってありますね。
勘平の死
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
わたしも極丈夫な
山羊
(
やぎ
)
の
牡
(
おす
)
が一匹欲しくなりました。
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
(いんえ
御懇
(
ごねむごろ
)
には
及
(
およ
)
びましねえ。
叱
(
しつ
)
!、)と
荒縄
(
あらなは
)
の
綱
(
つな
)
を
引
(
ひ
)
く。
青
(
あを
)
で
蘆毛
(
あしげ
)
、
裸馬
(
はだかうま
)
で
逞
(
たくま
)
しいが、
鬣
(
たてがみ
)
の
薄
(
うす
)
い
牡
(
おす
)
ぢやわい。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「この
牡
(
おす
)
。」
雪柳
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“牡(
雄
)”の解説
雄(オス、牡、en: Male)は、動物の性別のうち、精巣を有し、精子をつくる側のこと。植物の場合は、雄花をつけるもの。対義語は。
(出典:Wikipedia)
牡
漢検準1級
部首:⽜
7画
“牡”を含む語句
牡鹿
牡馬
牡丹
牡牛
牡丹花
牝牡
牡丹餅
牡蠣
牡鶏
白牡丹
天竺牡丹
牡羊
牡獅子
牡犬
葉牡丹
牡猫
成牡
鼈甲牡丹
牡蠣雑炊
牡山羊
...