“天竺牡丹”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
てんじくぼたん87.5%
てんぢくぼたん12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ダリヤは天竺牡丹てんじくぼたんといわれ稀に見るものとして珍重された。それはコスモスの流行よりも年代はずっと早かったであろう。
葛飾土産 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
女達は、もう鼻啜はなすすりをしながら、それじゃアとて立ちあがる。水を持ち、線香を持ち、庭の花を沢山に採る。小田巻草千日草天竺牡丹てんじくぼたん各々めいめい手にとり別けて出かける。
野菊の墓 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
現代の年少詩人が日本にも随分古くからある天竺牡丹てんぢくぼたんの花に殊更ことさらダリヤといふ洋語を応用し、其の花の形容から失へる恋、得たる恋の哀楽を叙して、忽ち人生哲学の奥義あうぎに説き及ぶが如き
虫干 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)