“膃肭獣”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おっとせい73.3%
オットセイ6.7%
おっとじゅう6.7%
おつとせい6.7%
をつとせい6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
うそ、狐、狸、狗、鹿、鯨、また殊に膃肭獣おっとせいのタケリ、すなわち牡具ぼぐ明礬みょうばんで煮固めて防腐し乾したのを売るを別段不思議と思わず。
五、膃肭獣オットセイの口髯に初恋の人のおもかげあり。この世の中にミミイ嬢のように立派なペンギン鳥は決して存在しているべきはずのものでない。
全体の感じはどことなく膃肭獣おっとじゅうに似てゐたが、事実この人は円転滑脱の域をとうの昔に通りこして、寧ろ常規を逸しがちの所が常態になつてゐるやうな人で
灰色の眼の女 (新字旧仮名) / 神西清(著)
ウソでないまでも、余り自分を買被かひかぶりすぎた自惚の言葉だ。君は膃肭獣おつとせい々々々と言はれて、独歩にひやかされてゐたではないか。
エンジンの響 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
それよりも僕を驚かしたのは膃肭獣をつとせい供養塔と云ふものの立つてゐたことである。僕はぼんやりこの石碑を見上げ、何かその奥の鼠小僧の墓に同情しないわけにはかなかつた。
本所両国 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)