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手槍
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てやり
ふりがな文庫
“
手槍
(
てやり
)” の例文
現在よりもね——ヨブの
大鯨
(
おほくぢら
)
が
手槍
(
てやり
)
だの投槍だの
鎖子鎧
(
くさりよろひ
)
だのを滅茶々々にしたのと同じやうに、私は、他の人間が鐵とも眞鍮とも思ふ妨害を
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
鯨を見つけたら、
伝馬船
(
てんません
)
と漁船で、鯨に突進して、
銛
(
もり
)
、
手槍
(
てやり
)
、
爆裂弾
(
ばくれつだん
)
をつけた銛を、鯨にうちこんで、鯨と白兵戦をやって、しとめるのである。
無人島に生きる十六人
(新字新仮名)
/
須川邦彦
(著)
それから帰って身支度をして、
長押
(
なげし
)
にかけた
手槍
(
てやり
)
をおろし、
鷹
(
たか
)
の羽の紋の付いた
鞘
(
さや
)
を払って、夜の明けるのを待っていた。
阿部一族
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
和尚は
手槍
(
てやり
)
を小脇にかい込んで、忍び足に本堂の方へ行く。後には
比丘尼
(
びくに
)
の
梵妻
(
ぼんさい
)
が
手燭
(
てしょく
)
を
袖
(
そで
)
におおいながらついている。
おばけの正体
(新字新仮名)
/
井上円了
(著)
だが、庭へはいると、そこここに、
朱
(
あけ
)
になった侍の死骸が横たわっている——三人、四人、中には、
手槍
(
てやり
)
をもって、鮮血のなかに伏しているのも見えた。
梅里先生行状記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
黒木長者の雇人が二三十人、木刀や
手槍
(
てやり
)
まで持出して、地蔵様を屋敷内に移そうとすると、土地の人は、
鍬
(
くわ
)
、鎌、竹槍で
鎧
(
よろ
)
って、そうはさせねえという騒ぎ。
銭形平次捕物控:009 人肌地蔵
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
そのときキクッタの目についたのはそこにチャラピタが落した、長さ二メートルばかりの
手槍
(
てやり
)
でした。
熊捕り競争
(新字旧仮名)
/
宮原晃一郎
(著)
熊の
穴居
(
こもり
)
たる所を
認
(
みつくれ
)
ば
目幟
(
めじるし
)
をのこして小屋にかへり、一
連
(
れん
)
の力を
併
(
あはせ
)
てこれを
捕
(
と
)
る。その
道具
(
だうぐ
)
は
柄
(
え
)
の長さ四尺斗りの
手槍
(
てやり
)
、
或
(
あるひ
)
は
山刀
(
やまがたな
)
を
薙刀
(
なぎなた
)
のごとくに作りたるもの、
銕炮
(
てつはう
)
山刀
斧
(
をの
)
の
類
(
るゐ
)
也。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
「お
願
(
ねが
)
ひだから、
靜
(
しづか
)
にしてゐてくんな」と
頼
(
たの
)
みました。
靜
(
しづ
)
かになつたやうでした。すると、こんどは
虻
(
あぶ
)
の
奴
(
やつ
)
、
銀
(
ぎん
)
の
手槍
(
てやり
)
でちくりちくりと
處
(
ところ
)
嫌
(
きら
)
はず、
肥太
(
こえふと
)
つた
牛
(
うし
)
の
體
(
からだ
)
を
刺
(
さ
)
しはじめました。
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
「
御所望
(
ごしょもう
)
致す、そのお
手槍
(
てやり
)
をお貸し下されますまいか」
大菩薩峠:06 間の山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
みな、一ようの
陣笠
(
じんがさ
)
小具足
(
こぐそく
)
、
手槍
(
てやり
)
抜刀
(
ぬきみ
)
をひっさげて、すでに
戦塵
(
せんじん
)
を
浴
(
あ
)
びてるようなものものしさ。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「主人の元が元ですから槍は二本ございます、六尺の
手槍
(
てやり
)
と、二間半の
大身
(
おおみ
)
の槍と」
銭形平次捕物控:282 密室
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
屈
(
かが
)
み
腰
(
ごし
)
にツツとさがった老臣の伊東十兵衛は、
袴
(
はかま
)
のひだをつまみあげ、いま、
殿
(
との
)
のお
室
(
へや
)
にはいる時は、
脇部屋
(
わきべや
)
のそとにのこしておいた
手槍
(
てやり
)
を持とうとして、そこを見ると、あるはずの槍がない。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
手槍
(
てやり
)
とか、
銛
(
もり
)
とかを——」
銭形平次捕物控:047 どんど焼き
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
一同、手をむなしくして、
屋根
(
やね
)
から
降
(
お
)
りかけた時だった。下に待っていた
老臣
(
ろうしん
)
伊東十兵衛
(
いとうじゅうべえ
)
が、なにか
意味
(
いみ
)
の聞きとれない
絶叫
(
ぜっきょう
)
をあげたかと思うと、二
層
(
そう
)
目
(
め
)
の
欄間
(
らんま
)
から、
手槍
(
てやり
)
をつかんだまま
仰向
(
あおむ
)
けに
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
手
常用漢字
小1
部首:⼿
4画
槍
漢検準1級
部首:⽊
14画
“手”で始まる語句
手
手拭
手前
手巾
手繰
手許
手向
手綱
手際
手燭