ぢやう)” の例文
旧字:
したしかつたうへに、おぢやうさん……のち香川夫人かがはふじんは、そののつくるうた愛人あいじんであつた。その作家さくかなのである。
銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
あれは。近「絵草紙ゑざうしだよ。梅「へえゝ綺麗きれいなもんですな、なでて見ちやアわかりませんが、此間このあひだ池田いけださんのおぢやうさまが、これだとおつしやいましたがわかりませんでした。 ...
心眼 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
園生そのふうゑてもかくれなきもの中村なかむらのおぢやうさんとあらぬひとにまでうはさゝるゝ美人びじんもうるさきものぞかしさても習慣しふくわんこそは可笑をかしけれ北風きたかぜそらにいかのぼりうならせて電信でんしんはしら邪魔じやまくさかりしむかしはわれむかしおもへど良之助りやうのすけ千代ちよむかふときは
闇桜 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
かくごとく、がらあきのせきであるから、したへもかず、シイトつた——たびれないしるしには、真新まあたらしいのがすぼらしいバスケツトのなかに、——おぢやうさん衣絵きぬゑころ
銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
おほきにねえさんから小言こごと頂戴ちやうだいしたりなんかしました、へいぢやうさんらつしやいまし、うも先達せんだつての二番目狂言ばんめきやうげん貴嬢あなたがチヨイと批評くぎをおさしになつた事を親方おやかたに話しましたら
世辞屋 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
あき野分のわけしば/\して、ねむられぬながの、あささむく——インキのかほりの、じつと新聞しんぶんに——名門めいもんのおぢやうさん、洋画家やうぐわか夫人ふじんなれば——衣絵きぬゑさんの(もうとき帰京ききやうしてた)重態ぢうたい
続銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)